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イーロン・マスク買収後のツイッターはこう変わる。再上場したら「買い」か?長期投資家が知るべき真の狙いと障壁=栫井駿介

イーロン・マスク氏がTwitterを買収したことで、従業員の大量解雇が発表されるなど大きな話題になっています。ニュースなどではいろいろなことが言われていますが、実際にイーロン・マスク氏がどのような狙い・目的を持って買収したのか、語られているところはそう多くないと思います。今回はイーロン・マスク氏によるツイッター社買収が今後どのような動きになるのか?そして投資家としては、どう見極めていけばいいのか?ということについて解説したいと思います。(『 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』栫井駿介)

プロフィール:栫井駿介(かこいしゅんすけ)
株式投資アドバイザー、証券アナリスト。1986年、鹿児島県生まれ。県立鶴丸高校、東京大学経済学部卒業。大手証券会社にて投資銀行業務に従事した後、2016年に独立しつばめ投資顧問設立。2011年、証券アナリスト第2次レベル試験合格。2015年、大前研一氏が主宰するBOND-BBTプログラムにてMBA取得。

イーロン・マスク氏のメッセージ

今回はイーロン・マスク氏がTwitterを買収した件についての記事です。

ニュースなどではいろいろなことが言われていますが、実際にイーロン・マスク氏がどのような狙い・目的を持って、買収したのか語られているところはそう多くないと思います。

一方で、イーロン・マスク氏自身がツイッター上でこういう狙いがあると発信しています。

メディアとしては、何故そういった情報をちゃんと出さずに、憶測ばかり報じるのか?という疑問があります。

そもそもそういった状況をイーロン・マスク氏は嫌って、ツイッターを公式発表的な場にしようとしているのではないかということが見えてくるのです。

今回はイーロン・マスク氏によるツイッター社買収が今後どのような動きになるのか?そして投資家としては、どう見極めていけばいいのか?ということについて解説します。

まず、時系列で整理したいと思います。

4月にイーロン・マスク氏は、Twitterの買収提案を行いました。いったんは買収が承認されたのですが、その後出てくる情報が正確でないということで買収を撤回していたのです。

一方で、ツイッターの経営陣としては「約束が違うじゃないか」ということで、マスク氏を提訴したりなどいろいろやっていたのですが、最終的にイーロン・マスク氏がおよそ6兆円を払って、ツイッターを買収することを決定しました。

このように1回出したことを引き下げるような、世間を騒がせる動きをしがちなイーロン・マスク氏。しかし一方では、この人の動きを追っていると、自分の意見をしっかりと発信している部分があります。

それがまさに以下のツイートにあるわけです。

ここにあります通り、Dear Twitter Advertisers。
Twitterの広告主の皆様へということで、長文の手紙をスクリーンショットで発信しているのです。

そもそもマスク氏は、これをスクリーンショットにせずに、普通に文章で書けるようにしたいというところはあって、そういった計画も出しているのです。

それはさておき、ここに長文の話を出しています。

マスク氏の狙いとしては、これが全てではないかもしれません。
しかしその一端がここに書かれているということは間違いないと思います。

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その内容に何が書かれているのでしょうか?

これはあくまでGoogle翻訳後、私が意訳を加えたものなので、正確に確認されたい方は原本を見ていただければと思います。

内容がどのようなものだったのかというと、

私がTwitterを買収取得した理由は、幅広い信念が健全に議論できる、「電子井戸端会議場」(これは私が訳したものです、もとはデジタルタウンスクエアと書かれていました)
こういった場を持つことが、文明の未来として重要だからです。

現在ソーシャルメディアが、右翼と左翼の分裂を煽り、多くの憎悪を生み出し、私達の社会を分断する大きな危険があります。
従来のメディアの多くは、お金儲けのために2極化に拍車をかけてきましたが、そうすることで、対話の機会が失われます。

それが理由でツイッターを買いました。
お金儲けのためではなく、愛する人類を助けるためです。

と言っているのです。

実際にソーシャルメディア、特にFacebook・YouTubeもそうかもしれないですが、極端な話が取り上げられやすいという側面が残念ながらあるわけです。
片や反政府(政府に反対する)あるいは反ワクチンとか、そういったものにかなり偏った考え方を発信する。

一方では、そういった人たちを馬鹿にするなどの動きも起きます。

アメリカで言えば、それがトランプ派・反トランプ派といったことにもなるのでしょう。
それがソーシャルメディアで、ある意味人々の興味にあった、その人の興味に合ったものでパーソナライズされていった結果、偏ったものになっている。

しかも、これを眺めるのではなくて、煽るのがテレビなどのメディアだというのです。

これは今のアメリカの状況を見てもわかる通り、決して望ましい状況ではないだろうというところから、もっと信頼できる議論の場を作りたい。
そういった目的がマスク氏にはあると言っています。

すなわち、お金儲けのためではなく、愛する人類を助けるためと言っているのです。

実際にマスク氏が買収してから、かなり迅速な動きに出ていると見られています。
例えばある報道では、マスク氏が買収してからツイッター上でこれまで抑えられていた、ある意味ちょっとヘイト的なツイート、人種差別のようなツイートが急に増えたという話もあるのです。

それはこれまで、ある意味ツイッターの運営の方が押さえていた部分、これを禁止していた部分があったのかもしれません。
そういうのは、逆にもっとフラットに制限を加えずに出す。
そういった健全な場を設けたいと言ってるのです。

一方でそういった状況が続くと、まさにヘイトを煽る場になってしまうのではないかという懸念があります。

しかしマスク氏はそう考えていないようで、Twitterは何を言っても許される地獄のような場所になるわけではありません。
法律を順守することはもちろん、老若男女問わず映画を見たり、ゲームをプレイしたりするのと同じように、好みに応じて希望する体験を選択できる、暖かく歓迎的なものでなければなりませんという理想も示しています。

さらにはその中で、広告主に対して広告が正しく行われれば、あなたを喜ばせ、楽しませ、情報を与えることができると強く信じています。
まだ知らないあなたにぴったりのサービス・製品または治療法を示すことができます。

これを実現するには、Twitterユーザーのニーズにできるだけ関連する広告を表示することが不可欠です。
関連性の低い広告はスパムですが、関連性の高い広告はコンテンツです。と述べています。

今までの取締役を全部解任して、今イーロン・マスク氏1人がCEO・唯一の取締役という形になっていますから、収益をもたらしてくれる広告主はやっぱり大事なのです。
そしてその広告の意義をここで訴えているというところになってきます。

最終的に目指すところとして、Twitterはブランドを強化し、企業を成長させる。
世界で最も尊敬される広告プラットフォームになることを目指しています。
私達とパートナーを組んでくれた全ての人に感謝します。
一緒に特別なものを作りましょう、と呼びかけています。

まさに一番目指すところ「世界で最も尊敬される広告プラットフォームになる」。
これは広告となっていますが、広告主に対して「広告プラットフォーム」、他のユーザーに対しては「情報プラットフォーム」ということではないかと思います。

実際にですね、今メディア見ていましても、まさにマスク氏が書いている通り、中立な場がなかなか存在しないと感じます。
Facebookにしても、例えばある一定の政治的な考え方は、投稿できなかったり、Twitterも同じどっちかというと、左寄りの傾向があるのではないかと思います。

日本のメディアもどちらかというと前提として左寄りです。
一方で極端な右といったメディアも存在したりします。

それぞれの人とかメディアが意見を主張するというのはいいと思うのですが、プラットフォーム、こういった誰でも投稿できる場で、ある意味運営が意図して何かを消したり制限したりするというのは、あまりメディアとして望ましいものなのか?と私も思っているところがありました。

そこはマスク氏に共感できるところです。

まして、マスク氏としては、これまで散々自分の意見を発信しては、世間をにぎわすみたいな。
もちろん本人がいろいろ言ってることを変えているという側面もあると思うのですが、一方では正しい受け取られ方をされてないから、というところがあると思うのです。

じゃあ正しい発信をどこで見つけたらいいんだというのは結構難しかったりします。
それがまさにツイッターになるということを、マスク氏は言っているのではないかと思います。

逆に言うと、ユーザーとしては正しい情報取りに行きたいと思ったら「Twitterで発信している人のソースを取りに行きましょう」という話になってくるわけです。
それを通じて、尊敬される情報プラットフォームを目指すということなのではないかと思っています。

Next: 従業員の半数を解雇、バッジを有料化…ツイッターはどう変わる?

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