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2023年に長期投資家が仕込む3つの割安成長株とは?高配当株は要警戒、今こそ高成長株に注目すべき理由=栫井駿介

今こそ高成長株を仕込むべき理由

この流れを受けて、2023年の相場はどうなるのでしょうか?

相場の流れの話に戻ると、2022年は金融引き締めが行われる「逆金融相場」でした。一般的には、このあと「逆業績相場」がやってきます。景気後退が現実のものとなり、それにあわせて株価は下落します。

IMFによる2023年の経済成長率予測は、2022年が+3.2%だったところ、2023年は+2.7%となる見通しです。足元をみても、アフターコロナにおける「リベンジ消費」からの疲れが見えます。経済を牽引していた半導体はダブつきはじめ、中国もゼロコロナ政策が失敗に終わり四苦八苦しているように見えます。

したがって、これだけを見るとあまり明るい材料はないというのがコンセンサスのようです。景気後退待ったなしというところですね。

昨年後半に勢いの良かった「高配当株」「割安株」は、景気減速によりダメージを受ける可能性があります。特に高配当株に関しては、業績が悪化すれば配当も減り、そうなると株価も下がるでしょう。昨年はじめに「レバナス民」が盛り上がったように、「高配当民」が盛り上がっているとしたら、これもまた「炭鉱のカナリア」として注意が必要かもしれません。

ただし、株価の特性として間違いなく存在する事実が「未来を織り込む」ということです。悪い悪いと言われながら、いざそれが最悪の状況に達すると、今度はその反対、明るい未来を予想しはじめます(現実には、悪材料で売る人が誰もいなくなった時、株価は反発します。)
逆業績相場の次にやってくるのが再びの「金融相場」です。景気減速から回復するため、各国は金融引き締めを終わらせ、再び緩和に舵を切るでしょう。そうなると、再びPERが上昇し、それに呼応しやすい成長株が脚光を浴びることになるはずです。

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問題はそれが「いつになるか」ということですが、タイミングは誰にもわかりません。一方で、いざ株価が上がり始めてから動き出そうと思っても、普通の個人投資家はなかなかついていけるものではありません。したがって、そこがどこになるかわからないにせよ、今こそ高成長株を仕込むべきタイミングだと考えます。

これから仕込みたい国内高成長株3選

「高成長株」といっても、日本株と米国株のどちらにしたら良いか迷う局面かと思います。

米国株であれば、まずはGAFAMが選択肢になるのではないでしょうか。人員削減の波が押し寄せているとはいえ、これまでの急拡大からの調整の側面が色濃いと考えます。(ただし、「F」=Meta(Facebook)だけは状況が異なることは、以下の記事で解説しています。)

【関連】崩壊寸前のFacebook「衰退の5段階」の4段階目に突入へ。GAFAM脱落の日は近い?長期投資家が興味を失ったワケ=栫井駿介

ただし、問題になるのが円安です。1ドル=150円という超円安は落ち着きつつありますが、なお130円前後で推移しています。私は妥当な為替水準を1ドル=100〜110円程度だと考えており、まだ躊躇する水準です。もう少し円高になるのを待ってみても良いかもしれません。

だとしたら、国内の成長株にも焦点を当ててみたいと思います。国内成長株というと、どうしても中小型株に偏ってしまい、上記で解説した相場の流れに必ずしも素直に従わない部分もあるのですが、昨年はナスダックと同様に下落したため、割安感は増しているように見えます。

そこで、ここでは国内成長株として期待される銘柄を3つ取り上げたいと思います。

Next: 高成長が期待できる日本企業1社目は?競争が激しい業界だが…

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