成長は続く?
モノタロウの成長は続くのでしょうか。
結論から言うと、成長は続くと考えます。
その根拠は決算説明資料にあります。
これは、登録した顧客の購入金額の成長率を登録年ごとに表したものです。
例えば、2008年に登録した顧客が2008年に購入した金額を1とすると、2009年には1.1倍、2021年には2.6倍の金額を使ったことになります。
コロナ禍の特殊な状況を除いて、登録してから年々購入額が増えています。
一般的な感覚だと、新しくできたお店には最初はよく行ってもだんだん行かなくなるものですが、モノタロウはどんどん使う金額が増えていっています。
つまり、顧客に根付いているということです。
もちろん離脱する顧客もいますが、トータルで見ると伸び続けています。
モノタロウが成長する理由
まずは、工具などのオンライン販売に最初に乗り出したという先行者利益があります。
しかし、モノタロウはこの先行者利益だけではなく、地道な努力をしてきました。
ひとまず成功した利益で変に手を広げることなく、現場のためのものに特化して、物流やシステム、商品などに投資しました。
ニッチな需要ではあったものの、そこに特化して顧客満足度を向上させ、顧客単価が上昇していきました。
そして、増えた利益をまた同じように投資するという良い循環を作ることに成功したのです。
新しい顧客を引き込もうとするのではなく、今いる顧客に集中して投資したことがこの成長につながりました。
また、モノタロウの決算説明資料には細かい数字が並んでいて、厳密な数値管理が行われていることが見て取れます。
だからこそ顧客のニーズに合ったものを作ることができるのだと思います。