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FXディーラーが活用する通貨ごとのクセ/「レート先回り」売買の謎=岡嶋大介

最後に~「マネーゲーム」と蔑む誤りとトレーディングの尊さ

これまでいくつかのエピソードを書いてきましたが、これらは筆者が仕事でディーリング業務に絡んだプロジェクトをやったからこそ知ることができたものばかりでした。

個人投資家としてトレーディングをするだけでは想像もつかないことが多く、改めて相場の世界の奥深さを思い知ることになりました。

よく、相場で投機的利益を上げることをマネーゲームと蔑んで実業と差別する人がいますが、それは大きな誤りです。相場での利益というのは、短期では運だけで勝つこともありますが、長期ではプロとプロの真剣勝負に勝つ必要があり、負ければ資金を失うリスクを負った上での利益なのです。

そして、たくさんの投資家が注文を自由にぶつけあうことが、「適正なレート」という世界全体にとって有用な情報を生成する唯一の手段であることを考えれば、トレーダーの行動というのはたいへん尊いものなのです。

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岡嶋大介(ソフトウェア作家兼投機家)

株式会社ラガルト・テクノロジー

「ラガルト」はスペイン語で「とかげ」です。2005年10月に、私がバルセロナに旅行したときに訪れたグエル公園の有名な像を見て思いつきました(この像はとかげじゃなくて蛙という説もあるのですがまあいいですよね)。この会社は、どちらかというと私の個人的な活動を下支えする色彩が強いので、自分の気に入ったものを使って命名しようと思いました。この他、最近は更新が滞りがちですが、個人のtwitterアカウントblogがそれぞれあります。

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