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なぜ日本は増税しながら海外バラ撒きを続けるのか?闇の資金「特別会計」と歴代首相が外遊しまくってきたワケ=神樹兵輔

13種類の特別会計とは?

ちなみに、現時点での13ある特別会計は以下の通りです。

・交付税及び譲与税配布金特別会計
・地震再保険特別会計
・国債整理基金特別会計
・外国為替資金特別会計
・財政投融資特別会計
・エネルギー対策特別会計
・労働保険特別会計
・年金特別会計
・食料安定供給特別会計
・国有林野事業債務管理特別会計
・特許特別会計
・自動車安全特別会計
・東日本大震災復興特別会計

一見しただけでは、何の事業なのか、よくわからないものも多いのです。

しかし、この中の167兆円規模の外国為替資金特別会計や197兆円規模の年金特別会計の剰余金から、外国へのバラ撒き資金も横流しさせているのです。

「特別会計」の闇は深い……

この「特別会計」という潤沢なカネを使って、国内では「一般会計予算」で国民経済に対しては渋い顔をして増税が必要――などとのたまう政府も、外国には気前よくバラ撒きができるのです。

小泉純一郎内閣(2001年4月~06年9月)の時の財務大臣・塩川正十郎氏が特別会計を揶揄した有名なセリフに、「母屋でおかゆをすすっている時に、離れですき焼きを食っておる」は名言となりました。

母屋が「一般会計」で、離れが「特別会計」を指すことは言うまでもありません。

また、かつて特別会計の闇や官僚の腐敗を厳しく追及していた旧民主党の石井紘基衆議院議員は、特別会計の徹底調査を行い、膨大な資料を収集するなかで、暴漢に刺殺されるという悲劇に見舞われています(2002年10月25日)。

事件の数日後の10月28日に予定されていた国会質問を前に「これで与党の連中がひっくり返る」とまで発言していたことと相まって、この事件は謀殺された疑いもある――といわれていたのです。

実際、石井衆議院議員の鞄には国会質問用の資料が入っていたのに、事件現場の鞄からはなくなっていたこともあり、なおのこと、これは不可解な事件とされています。

これほどまでに、特別会計や官僚たちの腐敗、政治行政の闇は底知れず深いのです。

その後、石井氏が残した膨大な特別会計などの政府追求の証拠資料は、他の民主党議員によって読み解かれることもなく、倉庫に眠っているそうなのですから、何とももったいない話なのです。

石井議員のような気骨ある人物は、民主党はおろか、国会には誰一人いないのでしょうか。

Next: 首相の外遊時の「バラ撒き」は大企業への政治献金の見返り……

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