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中小企業は人手不足、大企業はリストラ…なぜ日本のサラリーマンは悲惨なのか?搾取され続ける人生から抜け出す方法=神樹兵輔

今回は「中小企業は人手不足、大企業は人余り。一生サラリーマンでは富裕層になれない現実!個人M&Aで人生を豊かにする方法」というテーマで、AI時代にサバイバルする処世術について紹介していきます。閉塞状況が続くサラリーマンの方にとっては、必見の情報をお届けいたします。(『 神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図――政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる! 神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図――政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる! 』)

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※本記事は有料メルマガ『神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図――政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる!』2023年11月6日号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会に今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:神樹兵輔(かみき へいすけ)
投資コンサルタント&マネーアナリスト。富裕層向けに「海外投資懇話会」を主宰し、金融・為替・不動産投資情報を提供。著書に『眠れなくなるほど面白い 図解 経済の話』 『面白いほどよくわかる最新経済のしくみ』(日本文芸社)、『経済のカラクリ』 (祥伝社)、『見るだけでわかるピケティ超図解――21世紀の資本完全マスター』 (フォレスト出版)、『知らないとソンする! 価格と儲けのカラクリ』(高橋書店)など著書多数。

日本は「人手不足」と「人余り」が同居

日本は、少子高齢化の人口減少が進み、「人手不足」ということが盛んに叫ばれています。しかし、それは「低賃金・ブルーワーカー」の労働者が不足していることとイコールにすぎません。

日本中が、いっせいに人手不足なのかといえば、まだまだそこには至っていないのです。

現に大企業では、40代・50代のホワイトカラー職があり余っており、すさまじいまでのリストラと称する「首切り」が続いているからです。

2021年に上場企業では、84社が希望退職者の募集を行いました。過去10年間の上場企業の退職者数の推移を見ても、毎年平均すると9,700人余が希望退職(早期退職)しています。ほぼ毎年1万人近くが、定年退職を待つことなく、途中で上場企業から退職しているのです。

それもそのはずで、帝国データバンクによる2023年3月時点の企業動向調査によれば、有効求人倍率そのものが、事務系職業においては0.51しかありません。

人手不足が深刻なのは、サービス業(生活支援・介護含む)の2.98、保安6.58、輸送・機械運転2.15、建設・採掘5.16といった業種であり、これらの有効求人倍率の高さをみると一目瞭然なのです。

要するに、人手不足といわれる職業は、ブルーワーカー職で、夜勤があったりする現場仕事が多いわけです。

こうした現場作業での最低賃金の全国平均もようやく時給が1,000円台に乗り、巷では経済学の教科書通りの賃金アップも始まっています。

賃金が上がらない国にしてきたのが自公政権

しかし、外国人技能実習生などの受け入れをやめていれば、もっと時給も上がるはずなのです。

自公政権は、さらに新制度で外国人労働者の受け入れをスタートさせる予定で、岸田政権は一方で「賃上げ」と言いながら、やっていることは日本人労働者の賃金水準を下げる方向にすぎず、アベコベなのです。

消費税率アップで購買力を低下させ、円安に導いても国内空洞化で、輸出数量の増大に結び付かず、デフレ脱却もできなかった安倍政権のアベノミクスと同様の「アベコベノミクス」という逆効果の弊害を招いただけだったのと同じ構図です。

自民党政権は、毎年20数億円程度の政治献金を恵んでくれる大企業には、「派遣」という名の非正規雇用導入で賃下げに貢献し、消費税率アップによって輸出大企業への消費税還付金を毎年6兆円にも増やしてあげています。

たったの20数億円の大企業からの献金で2,500倍の6兆円ものリターンをプレゼントされているのが輸出大企業なのです。経団連が消費税をもっと上げろ――というゆえんです。

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おまけに税率をアップしてきた消費税収入の7割強が、過去の法人税率の引き下げと所得税率の累進緩和で消えています。

そのうえ、大企業は30.62%の法人税実効税率に対して、数々の特例減税措置の恩恵を受け、実質20%前後の法人税実効税率にしかすぎません。

黒字の中小企業がまともな法人税の実効税率を払っているのに、大企業は税金を大幅に負けてもらってきているのです。

こんな不公平この上ない政治を行ってきたのが、自公政権でした。

そのくせ、岸田自民党政権は国民向けには「所得倍増(後から資産・所得倍増と修正)」だの、「異次元の少子化対策」だのと大風呂敷を拡げ、「大軍拡」に舵を切りながら「賃上げ」だの、「減税」だの、「マイナンバーカードの健康保険証紐づけ」などと、何をやりたいのか、さっぱりわからない、ほとほと呆れるばかりの無責任な政権運営で支持率を下げまくっているわけです。

「賃下げ」と「賃上げ」のアベコベの迷走政策が続く、日本の未来図は、ますます閉塞感に覆われるばかりなのです。

したがって、こんな日本で勤め人(サラリーマン)を続けていても、政府や大企業に搾取されるばかりでしょう。貴重な自分の人生を豊かにするためにも、大いなる発想の転換が必要な時代ともいえるのです。

Next: 搾取されるばかりのサラリーマンの身分では一生「金持ち」にはなれない

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