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5月は相場転換の月[FXアノマリー徹底解説シリーズ]

トランプ関税ショックで大波乱となった4月の為替相場。米国発の関税問題がマーケットを揺らす材料になっていますが、はたして5月の相場はどうなるのでしょうか? あながち馬鹿にできない「アノマリー」の視点から5月相場を占ってみました。FX取引にぜひお役立てください。

5月は相場転換期となるか?

5月は、例年「相場転換期」として広く知られているのをご存知でしょうか? 日本のゴールデンウィークに加え、中国、欧州諸国でも祝日が集中するため、グローバルに取引参加者が減少し、流動性が低下する傾向が強まります。とりわけ注意したいのは、日本の連休前後の動き。米ドル/円相場は、5月中旬を境にトレンドが転換するケースが多く、過去には高値・安値を更新しやすい傾向が見られます。また、米株市場の格言「Sell in May(5月に売れ)」も、リスク回避的な動きを促進する要因として見逃せません。

今年も、日本・中国・欧州を中心に大型連休に突入するため、市場の流動性は極端に低下する見込みです。このような「薄商い」の相場では、わずかなニュースや仕掛け的な売買で相場が大きく動くリスクが高まるため、連休中に取引をしたい個人投資家は要注意です。普段以上に慎重な売買を心がけましょう。損切りの逆指値注文をお忘れなく!

スワップポイント急増局面におけるリスク

例年、大型連休前の4月末から5月初旬にかけて、スワップポイントの受け渡し額が急増する傾向にあります。年によっては、たった一晩ポジションを持ち越すだけで、通常の5~8倍のスワップが付与されることもあります。

これを狙って初心者が安易に米ドル/円をロングしたり、高金利通貨のペアを保有したりすることによって、ポジションが偏りやすくなります。FXではポジションが偏るほどリスクが高くなるといわれているので十分にご注意ください。

過去14年分の5月データ(主要通貨ペア)

米ドル/円(USD/JPY)

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source: 外国為替

過去14年の5月における米ドル/円の平均変動幅は約419.80pipsでした。しかも、今年のドル円はこの平均値を大きく超えるボラティリティを記録しています。4月には1,000pips超えの大きな値動きがあったため、5月の値動きにも引き続き警戒しましょう。

ユーロ/米ドル(EUR/USD)

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source: 外国為替

ユーロ/米ドルにおいても5月の平均変動幅は約492.571pipsと高い水準にあります。2025年の年初以降、ユーロ/米ドルのボラティリティは著しく上昇しており、日によっては米ドル/円以上の動きを見せています。長期間にわたる低ボラティリティ相場の反動は想像以上に大きい可能性があり、今後も注視していきたい局面といえるでしょう。

ゴールデンウィークは円高に傾きやすい?

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source: 外国為替

過去15年間のデータを振り返ると、ゴールデンウィーク期間中は「円高」に進みやすい傾向が見られます。週足ベースで見ると、やや陰線が多く、円買い圧力が強まる傾向がデータからも読み取れます。今年もアノマリー通りの展開となるのか、しっかりチェックしていきましょう!

5月序盤に注目イベントが集中!

5月1日(木)には「日銀金融政策決定会合」が予定されています。さらに翌2日(金)には「米国の雇用統計・失業率・平均時給」の発表も控えています。昨年同様、想定を上回るサプライズが起きても不思議ではありません。4月も予想以上に大きな動きが見られたため、5月序盤のゴールデンウィーク期間中は相場の急変動に備えておきましょう。

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