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ブリッジ Research Memo(5):2025年12月期は持株会社化等の基盤整備が進捗し、特殊要因により減益

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■ブリッジインターナショナルグループ<7039>の業績動向

1. 2025年12月期の業績概要
2025年12月期の業績は、売上高8,564百万円(前期比0.6%減)、営業利益873百万円(同8.1%減)、経常利益865百万円(同13.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益536百万円(同19.0%減)と、売上高はほぼ前期並みだが減益で着地した。2025年12月期はレンジ形式で業績予想を設定しており、第3四半期に修正した業績予想の達成率は、それぞれ下限値と比較し、売上高(9,027百万円)は94.9%、営業利益(967百万円)は90.4%、経常利益(967百万円)は89.5%、親会社株主に帰属する当期純利益(588百万円)は91.2%と、すべて未達となった。これは特殊要因による影響が大きく、具体的には、子会社のトータルサポートが株式譲渡により第4四半期から連結対象外となったことと、持株会社制への移行コスト増大が挙げられる。前者については、売上成長支援領域へリソースを集中するため、事業ポートフォリオを見直した結果、トータルサポートの全株式(発行株式総数の51.7%)の譲渡を決断し、特別損失として減損損失20百万円が発生した。後者については、移行に伴う業務委託費が期初予想比で増加したことや、社会保険料の計上時期見直しに伴う一時費用33百万円等が発生し営業利益を圧迫したほか、不要資産等の整理に伴う特別損失37百万円が発生した。

売上高は、インサイドセールスアウトソーシング事業及び研修事業の増収でプロセス・テクノロジー事業の減収を補った。インサイドセールスアウトソーシング事業は前期比2.3%の増収となったものの、一部大型案件の受注タイミングがずれこんだため、さらなる増収には至らなかった。プロセス・テクノロジー事業はトータルサポートの株式譲渡の影響等で同13.6%減収となった。研修事業は新人研修が通期で堅調に推移したことが大きく寄与し、同4.0%増収となった。利益面ではインサイドセールスアウトソーシング事業では持株会社化に伴う費用の影響で前期比減、プロセス・テクノロジー事業はトータルサポートの影響はあったものの、コンサルティング&システムソリューション分野での利益改善施策が奏功して通期の黒字を確保した。研修事業では増収効果はあったものの、教材の高度化やカリキュラム刷新などの戦略投資(24百万円)を行ったことで減益となった。

プロセス・テクノロジー事業が黒字化を達成
2. セグメント別業績
2025年12月期のセグメント別売上構成比は、インサイドセールスアウトソーシング事業が54.1%(前期比1.6ポイント増)、プロセス・テクノロジー事業が18.1%(同2.8ポイント減)、研修事業が27.8%(同1.2ポイント増)となった。依然としてインサイドセールスアウトソーシング事業が主力の地位を占める。プロセス・テクノロジー事業については一時的な要因で比率を下げたが、今後のAI関連サービスの拡大による比率回復の動きが予想される。研修事業は売上増に伴って比率を上げた。

(1) インサイドセールスアウトソーシング事業
売上高は4,630百万円(前期比2.3%増)、セグメント利益は562百万円(同16.6%減)と増収ながら減益となった。予想達成率は、売上高の下限予想値4,752百万円に対し2.6%未達、セグメント利益は559百万円に対し0.6%上回った。下期より、従来の中小型案件獲得方針から、将来の中長期的な収益基盤の拡大につながる大型案件獲得に方針をシフトしたが、受注に至るまでのリードタイムに想定以上に時間を要したことで複数の案件の収益計上が2026年12月期以降にずれ込み、予想未達の要因となった。利益面では、持株会社化に伴う業務委託費増や昇給等の人的資本投資に伴う費用増により前期比マイナスとなったが、予想に対してはほぼ計画どおりの着地となった。

同社が高収益の大型案件をねらう営業方針に変更した背景には、従来推進した中小型案件でのリソース不足が挙げられる。当初方針では、まずは小規模(2~3名程度)での利用を広げ、取引規模を拡大する流れであったが、複数プロジェクトを並行稼働するためのリソースには限りがあり、生産性低下などの課題が顕在化した。このため、代替施策として大型案件をターゲットに、管理者1人でプロジェクトチームを効率的に運用、リソースを集中させることで、将来の安定的な収益獲得を目指す方向に転換した。外資IT・国内IT・金融といった業界において7~8名の中規模からスタートし、これまでどおり段階を踏み、20名規模の大型案件の獲得を推進する。

(2) プロセス・テクノロジー事業
売上高は1,552百万円(前期比13.6%減)、セグメント利益は92百万円(前期は19百万円の損失)と、減収ながら利益面で通期での黒字を達成した。予想達成率は、売上高は下限予想値の1,856百万円に対し16.3%未達、セグメント利益は上限予想値の94百万円に対し98.0%の達成とほぼ計画どおりに着地した。売上面ではトータルサポートの株式譲渡による影響を第4四半期以降に受け減収となったものの、コンサルティング&システムソリューション分野の売上高は同5.3%増の790百万円と増収で着地した。利益面は、コンサルティング&システムソリューション分野で人員の最適配置及び稼働率の適正化を推進したことで外注依存構造が段階的に改善され、黒字での着地に貢献した。

コンサルティング&システムソリューション分野での人員の最適配置及び稼働率の適正化施策として、人材は多能工化を推進した。従来の特定分野のみ対応から他分野にも対応できるようトレーニングを実施した結果、スキルを強化した自社人材のみで柔軟なプロジェクトチームの編成が可能となり、外注に依存した領域の内製化が進み、費用が改善した。

(3) 研修事業
売上高2,381百万円(前期比4.0%増)、セグメント利益は267百万円(同9.4%減)と、売上高は堅調の一方、利益は一時的要因で減益となった。予想達成率は、売上高の下限予想値2,432百万円に対し2.1%の未達、セグメント利益322百万円に対し17.0%の未達となった。売上面では新人研修が通期で寄与した。同社は従来から顧客企業の要望にきめ細かく対応して受講者に寄り添った研修メニューを作成しており、改めてそのサービス品質が支持され、特に既存顧客からの継続的な発注につながった。顧客企業での積極的な新卒採用といった背景も追い風となったようだ。利益面では増収効果があったものの、2025年12月期は、新人研修領域における教材の高度化及び実践型カリキュラムへの刷新などに投資したことで、第4四半期に24百万円を費用計上し、減益となった。2026年12月期に研修メニュー刷新による業績寄与が期待される。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)

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