月末までは底堅い円売り相場か。追加緩和でも賞味期限は短命
果たして、この異常な状態を黒田総裁が是とするのかどうかについては、消費増税を伴う財政再建を主張してきた保守的な一面も踏まえれば、その可能性はそう高くないのかなと思います。
というわけで、とりあえず月末までは緩和期待から底堅い円売り相場が続くでしょうが、結果を見ないと何とも言えません。市場では早くも底打ちといった声が上がっていますが、まだ何一つ決まっていないということは覚えておいていただければ。
そもそも論として、バーナンキFRB議長は自身がシニアアドバイザーを務める資産運用会社PIMCOでの講演が目的で来日しているので、政府筋と会談したからといってヘリマネ期待が高まるのは解せないんですよね。
陰謀論はあまり好きではないですが、PIMCOが債券運用の最大手ということも引っかかります。単に会社の利益を最大化するための演出ともとれるため、少し疑いの目も向けておきたいところでしょうか。
まぁ、仮に追加緩和が実施されたところで、円売りの賞味期限は1月末のマイナス金利発表時のように、極めて短命に終わる可能性も十分ありますからね。やはり、デフレ脱却となるまでは相対的に円が買われやすい地合いとなりがちですので、その辺を含めてトレード戦略を練っていただければと思います。
『お値段以上!?ゆきママの「週刊為替予測レポート」』(2016年7月14日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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