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日本人の知らぬ間に北朝鮮有事ではなく「中東戦争」を仕掛けるトランプ=斎藤満

トランプの娘婿クシュナー氏がパレスチナ和平に否定的

一方、クシュナー氏はもともと保守的なユダヤ教正統派ですが、彼の影響で妻のイヴァンカ氏もユダヤ教に改宗しました。トランプ氏はイスラエルのネタニヤフ首相が若くして米国に努めていたころから親交があったそうですが、クシュナー氏がトランプ氏とネタニヤフ首相の橋渡しをしたとも言われます。

トランプ氏はかつてネタニヤフ氏が選挙に出た際、ビデオでネタニヤフ氏の応援演説をしています。トランプ氏とユダヤ、イスラエルとは切っても切れない関係になっています。なかでも、ネタニヤフ首相、クシュナー氏ともに保守系ユダヤで、彼らはパレスチナとの和平には否定的です。

中東和平どころか危機へ

トランプ大統領が就任後最初の外遊地に選んだのがサウジアラビアで、その後イスラエル、パレスチナ、バチカンを訪れています。オバマ大統領時には、米国とイスラエル、米国とサウジの関係は冷え込みましたが、トランプ大統領になって、100%イスラエル支援に変わり、その天敵がイランとなります。そのイランのシーア派と対立するスンニ派のサウジは「敵の敵は友」となります。

今回の外遊に際しては、一部でトランプ氏が中東和平を前進させる、との見方がありましたが、彼を支えるクシュナー、ネタニヤフ氏の保守系ユダヤの考えからすれば、これは難しい問題で、パレスチナ訪問の際も、中東和平の話には進みませんでした

イスラエルにとっては、彼らを「世界地図から抹消する」というイランに攻められる前にイランを叩きたいところ。その点、単独で動くよりは、米国の軍事力や、アラブの反イラン勢力を結集することが大きなメリットになります。トランプ大統領はその伏線をしいたことになります。

Next: 米国も北朝鮮とイランの2正面攻撃は厳しく。半島情勢はどうなる?

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