むしろ「リーマン・ショック2」を歓迎しよう
現在、噂が絶えない「リーマン・ショック2」は、むしろ歓迎すべきことです。
バフェット銘柄に関して、よく誤解があるのが、「倒産したらどうなるのですか?」という質問です。
しかし、そもそも、バフェットは倒産してしまうような企業には投資しません。
100年に1度と言われる(※実際にはもっと頻発する)リーマン・ショックでさえ、ウェルズ・ファーゴもアメリカン・エキスプレスも、2年後には業績が復活しています。今回のリトマス試験の結果は、注目に値すべき事実です。
バフェットは次のような発言をしています。
株式投資の極意とは、
いい銘柄を見つけて、いいタイミングで買い、
いい会社である限りそれを持ち続けること。
これに尽きます。
いいタイミングとは、いつになるのでしょうか?優良企業の株価は、なかなか下がりません。リーマン・ショックのような、市場全体が崩れる時が一番のチャンスなのです。
100年に1度の危機こそ、絶好のチャンス
最後のまとめに入ります。
2015年度のEPS(1株あたり利益)を使って、リーマン・ショックの影響で最安値を付けた株価で、PERを求めてみましょう。
通常、PERはその時の利益で測る指標なのですが、長期投資家にとっては「未来の利益で当時の株価を見る」べきです。「本来の利益」で測ったほうが、株価の割安度合いが正確に判断できます。
金融危機でダメージを負ったその時の利益でPERを測っても、PERが上昇しすぎて、長期投資家にとって適正な判断が下せません。
公式
リーマンショック最安値 ÷ 2015年度のEPS = PER
ウェルズ・ファーゴ
8.61ドル ÷ 4.12ドル = 2.08倍
コカ・コーラ
19.55ドル ÷ 1.67ドル = 11.7倍
アメリカン・エキスプレス
10.26 ÷ 5.05 = 2.03倍
IBM
74.88 ÷ 13.42 = 5.57倍
リトマス試験の結果
・金融危機に弱い → ウェルズ・ファーゴ、アメリカン・エキスプレス
・金融危機に強い → コカ・コーラ、IBM
金融危機に弱い銘柄のほうが、バーゲン株価になっています。今の利益ベースで試算して、PERが2倍だったら、目玉が飛び出るほどの割安です。
PERは15倍ぐらいが妥当な水準と言われているので、当時、最安値で購入できた人は、資産を実質3年ぐらいで7倍以上に増やせていることでしょう!
金融危機はまさに、「億万長者への特急券」を購入するチャンスでもあるのです。
バイ&ホールド戦略において、株価の下落は一時的なものです。今回の検証結果からも明かなように、バフェット銘柄であれば業績は2~3年で回復しています。慌てて売る必要はありません。
株価はタイムラグがありながら、必ず業績(ファンダメンタルズ)を追従するように動きます。
次回のメルマガでは、より具体的に、ウォーレン・バフェットがリーマン・ショックの時に取った投資行動を追っていきます。
宝の山は、まだまだあります。
※本記事の続編が公開されました。こちらもあわせてどうぞ!
『ウォーレン・バフェットに学ぶ!1分でわかる株式投資~雪ダルマ式に資産が増える52の教え~』(2016年10月16日号)より抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による
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