2. コカ・コーラをリトマス紙につけると?
次にコカ・コーラを見ていきます。
<コカ・コーラ 業績>
年度 売上高 純利益 EPS
2006年 24,088 5,080 1.08
2007年 28,857 5,981 1.28
2008年 31,944 5,807 1.25 ←リーマン・ショック(影響なし)
2009年 30,990 6,824 1.47
2010年 35,119 11,787 2.53
2011年 46,542 8,584 1.85
2012年 48,017 9,019 1.97
2013年 46,854 8,584 1.9
2014年 45,998 7,098 1.6
2015年 44,294 7,351 1.67
ウェルズ・ファーゴとは大違いです。前年より純利益が3%弱、落ちていますが、ほぼノーダメージです。むしろリーマン・ショックよりも、近年(2014~2015年)の落ち込みの方が気になるぐらいです。
株価も見ていきましょう。
<コカ・コーラ 株価>
2006年 24.13
2007年 30.68
2008年 22.64 ←リーマン・ショック
2009年 28.50 (最安値:19.55)
2010年 32.88
2011年 34.88
2012年 36.25
2013年 41.31
2014年 42.22
2015年 42.96
リーマン・ショックの翌年の2009年3月6日には、株価が19.55ドルまで下がっています。
コカ・コーラは業績がほとんど落ちていないせいか、株価もそれほど下落していません。2007年12月末の30.68ドルから比べても、約37%の下落です。
最安値をつけた2009年3月6日は、市場全体が暴落した日です。
リーマン・ブラザーズが倒産した日(2008年9月15日)から、約半年後に最安値を付けています。ウェルズ・ファーゴも同じです。これも1つの学びでしょう。
リーマン・ショック2が来た時も、ショックが発生した時が最安値とは限りません。影響がダラダラと長引いて、半年後ぐらいに底が来るのです。
<コカ・コーラ リトマス試験の結果>
- 金融危機時に純利益が約3%しか減らなかった(ほぼ誤差の範囲)
- 株価もそれほど落ちなかった
- 2007年12月末:30.68ドル→2009年3月6日:19.55ドル(約37%の下落)
→コカ・コーラは金融危機に強いタイプ!