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【大前研一の世界分析】難航するBrexit/アルゼンチン100年債の異常人気/インドネシア首都移転の効果

【アルゼンチン】100年の超長期債に購入申込殺到

アルゼンチン政府は6月19日、償還までの期限が100年に及ぶ超長期債を発行しました。発行額は30億ドル(約3400億円)で、利回りは約7.9%。アルゼンチンは200年前の建国以来、これまで8回債務不履行に陥っていますが、世界的な低金利という運用難を背景に、投資家から3倍超の申し込みがあったということです。

狐につままれたような状況です。100年債ということですが、この国は建国以来、8回デフォルトしているのです。ただ、100年前にはアルゼンチンは世界5位の経済を持つ国でした。ですから100年後は、もしかしたら世界5位か10位くらいには入っているのかもしれません。

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アルゼンチンの現在の格付けを見ると、下から2番目のBです。カンボジアキプロスベトナムと同じランクにあります。これが申し込み3倍ということで、やはり怖いもの見たさということなのでしょう。

100年間の間にはいろいろなことがあるのでしょうが、こういうものを買う人がいるということは、それだけの金余り現象であると言えます。おそらくこれぐらいのものであれば、今の世界にとって需要があるのでしょう。償還能力があるのかは説明不能ですが、100年前のような偉大な国になるという期待もあるのでしょう。

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