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資本主義ゲーム必勝法、あるいは「リボ払い」に感謝する貧乏人の罪=鈴木傾城

普通預金している人たちの3000倍も得する富裕層

フォーブスの富裕層のリストを見ても分かる通り、富裕層のほぼすべてが優良企業の株式を莫大に保有した人たちである。

事業家は自社を世界有数の企業にして、その株式を保有することで超資産家となり、その一族もまた株式を保有することで資産家の地位を保っている。

優良企業の株式は、優良であるがゆえに景気不景気に関わらず配当を出し続ける。

こうした株式から得られるのが、0.001%のような馬鹿げた利息ではないことに注目すべきだ。2%や3%の配当を出すのはザラで、中には4%や5%の超高配当企業もある。

貧困層が100万円を貯金して年間で10円しか手に入らないのに、富裕層は100万円を優良企業に投資して配当率3%であれば3万円を手にしているのだ。

10円と3万円では雲泥の差だ。冷静に考えてみて欲しい。その差は3000倍である。言ってみれば、優良企業の株式を持つ富裕層は、普通預金している貧困層の「3000倍も得している」ということなのだ。

10倍や20倍ではない。3000倍だ。普通預金をしている人は、「これはひどい。いったいどうなっているのか」と怒り心頭に発しなければならない。

定期預金であれば、大手都市銀行だと0.01%が標準的な利息だ。だから多少は差が縮まる。年間100円もらえるので、その差は300倍に縮まる。

だが、それで嬉しいだろうか?まったく嬉しくないはずだ。富裕層が3万円もらっているところで、自分が100円しかもらえないのであれば「ふざけるな」と言うしかないはずだ。誰に言えばいいのか。もちろん銀行だ。

しかし、銀行に何を言ったところで無駄だ。全日本人がこの馬鹿げた金利で何も言わずに金を預けているのだから、ひとりで騒いでも是正されることはない。

国債の金利が上がれば話は変わるが、約1071兆円の借金を抱える我が国は国債の金利が上がれば経済破綻してしまうので金利が上げられない。

だから銀行も預金金利が上げられず、預金者は100万円預けても10円しかもらえない事態になっているのだ。

Next: 「金利を払うのが貧困層、配当をもらうのが富裕層」と知れ

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