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資本主義ゲーム必勝法、あるいは「リボ払い」に感謝する貧乏人の罪=鈴木傾城

金利を払うのが貧困層、配当をもらうのが富裕層

ところで、優良企業の株式を持つ富裕層が享受しているメリットは毎年3%以上の配当をもらって複利で増えていくというだけではない

アメリカの超多国籍企業にはROE(株主資本利益率)で15%以上の利益を叩き出している企業が山ほどあり、その凄まじい成長で毎年のように増配している。

そのため、長期保有することによって配当率はどんどん上がっていき、当初は3%であったとしても10年も経って気が付いたら配当率は5%にも6%にもなっていることもザラにある。

たとえば、コカ・コーラをリーマンショック前の27.5ドル(分割調整価格)で買っていると、当時の配当率は2.7%で3%にもやや満たない水準だった。

それでもその後、9年間保有することで、増配を繰り返したコカ・コーラの保有株式は配当率5.3%になった。優良企業の株式は、保有すればするほど配当率が上がる

さらにコカ・コーラは、9年前に比べると株価も約66%ほど上昇している。コカ・コーラは成熟企業であり株価上昇も目を見張るほど凄まじいものではない。にも関わらず、これほどの利益を投資家に与えている。

富裕層は一括払いで金融機関には1円も払わず、優良企業に投資して配当をもらって儲け増配してもらって儲け、その上に株価上昇で儲け、二重にも三重にも儲かる仕組みに乗っている。ドラゴンの背に乗って、悠々と飛び立っているようなものだ。

いっぽう、貧困層は貯金してもほとんど金利がもらえず、買い物をリボ払いなどにして15%もの金利を毟り取られるだけである。まさに搾取の中にいるというべき状態だ。ドラゴンに踏み潰されてエサになっているようなものだ。

だが、金融機関を無防備に信用している人間は、資本主義の餌食になっても仕方がない。

中には「サラ金(消費者金融)は信用できないが、銀行は信用できる」という古い人もいるのだが、このサラ金の親会社はとっくの前に銀行になっている。アコムは三菱東京UFJ銀行、プロミスは三井住友銀行、レイクは新生銀行である。

貧困層が貯金しても利息を与えず、カード会社がリボ払いで金利を毟り取り、首が回らなくなった利用者からはサラ金でさらに絞り取る。そんな仕組みを金融機関は作り上げている。

金利を払うのが貧困層、もらうのが富裕層であることを忘れてはならない。現代の弱肉強食の資本主義社会は、無防備に生きている人間がどんどん貧困に嵌まっていく構造となっているのである。


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本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2017年8月20日)
※太字はMONEY VOICE編集部による

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