グローバルファンドは中国の巨大なプライベートファンド市場に注目しており、業務拡大・投資準備を進めているとCNBC(原文)が紹介している。
同記事では、以下のとおり大手金融機関の動向が具体例として取り上げられている。(以下、記事抜粋)
(1)フェディリティは、今年1月にプライベートファンド業務に必要なライセンスを取得し、中国で初めてグローバルアセットマネージャーになったと発表。
(2)バンガードは、5月下旬に上海で子会社を設立、業務開始。
(3)今年の夏には、UBSアセットマネジメントが中国本土にてプライベートファンド業務に必要なライセンスを取得。
(4)フィディリティ、UBSアセットマネジメントが中国でプライベートファンド業務を開始。
(5)ブラックロックは同社初の中国プライベートファンド設立を準備している。
(6)世界3大PF投資ファンドのKKRは上海に中国で三番目となるオフィスを構え、中国におけるビジネス拡大に注力している。
この背景には、欧米市場以外で投資機会を探しているグローバルファンドマネージャー達が中国の規制緩和を投資拡大のきっかけとし、参入を決めたことがあるようだ。
「中国プライベートファンドの運用資産残高の推移」
中国のプラベートファンド運用資産額は$3,980億であり、前年比54.6%の上昇率となっている。専門家の見解では、今後2~3年以内に中国のヘッジファンドやPE業界は世界で2位、3位の市場規模になる可能性が非常に高いとの意見もある。
中国の金融規制について、現行制度では規制(外貨、外資規制等)が未だ根強く残ってはいるが、グローバルファンドの中国参入は中国側として歓迎ムードが強いようで、米国と中国間でビジネス上の結びつきだけではなく、今後政治的な要素も強まりお互いWin-Winな関係を目指して行くのかもしれない。