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遂に始まった「波乱の9月相場」秋の大バーゲンセールを見逃すな=藤井まり子

日本市場はすでにバーゲンセール状態

9月4日の日経平均の終値は、1万9,508.25円。日経新聞の調べでは、この日の予想PERは13.81倍。ですから、日経平均の予想EPSは1,412.6円

日経平均のフェアバリューをPER:14.8倍とすれば、今現在の日経平均のフェアバリューは、ざっくり2万900円あたりです。

つまり、今現在の日経平均はすでに売られ過ぎ、バーゲンセール状態です。

今後、北朝鮮をめぐる地政学的リスクが日に日に高まれば、PERは13.3倍あたりまで低下することも考えられます。ですから、日経平均の下値は、ざっくり1万8,800円あたりでしょう。

1万9,000円前後に足るたびに、買い増していくと良いかもしれません。このあたりの水準が大バーゲンセール状態でしょう。

しかしながら、米朝間の緊張がさらに高まると、偶発的に北朝鮮のミサイルが日本列島に着弾することも、十分に起こりえます。日経平均が1万7,000円台の大台を割り込むこともあり得ます。こうなると、なにもかもが大大大バーゲンセール状態になります。がんばって力を振り絞って、買い増していきましょう。

米政府のシャットダウンリスクは急速に低下

なにやら真っ暗な話になってしまいましたが、暗い話ばかりじゃないです。

今回のハリケーン・ハービーはアメリカ南部を襲い、テキサスを中心に大洪水を引き起こしました。その被害は甚大です。復興支援金は1,900億ドル(およそ20兆円)との試算があるほどです。2005年のハリケーン・カトリーナの復興支援金が1,100億ドル(およそ12兆円!)だったことを考えると、今回の被害の甚大さがご理解いただけると思います。

ハリケーン・ハービーの被害のあまりの甚大さで、アメリカ議会も「上限債務引き上げ」に表立って反対できなくなりつつあるのです。

世の中、何が幸いするかはわかりません。先週までは、「アメリカ議会はバカだから、株式市場が5~10%くらい調整しなければ、債務引き上げで合意できないだろう」と、踏んでいました。今回2017年は、株式市場の調整という「神風」ではなく、ハリケーンという名の「神風」が吹いたわけです。

【関連】中東にミサイル売り込み?危なすぎる北朝鮮の金儲け戦略とセールス術=高島康司

上限債務引き上げで、アメリカ議会が紛糾する危険は急速に低下中です。ほぼ完全雇用状態での「被災地復興救済」の財政出動は、アメリカ国内の賃金を押し上げてインフレを巻き起こしてくれることでしょう。

アメリカ株式市場のリスクは、北朝鮮以外では、だんだん1つに絞れてきた感じがします。それは、9月20日のイエレンFOMCの「バランスシート縮小」着手の発表です。

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「ハービーの救済復興資金」は賃金を押し上げてインフレを巻き起こす

ドラギECBとイエレンFOMC~長期金利上昇には要注意


※本記事は有料メルマガ『資産形成・マクロ金融deあそぼ♪ − 貞子ちゃんの連れ連れ日記』2017年9月5日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にご購読をどうぞ。本記事で割愛した内容や当月配信済みのバックナンバーもすぐ読めます。

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資産形成・マクロ金融deあそぼ♪ − 貞子ちゃんの連れ連れ日記』(2017年9月5日号)より一部抜粋、再構成
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