トランプ家のルーツ、父親フレッド・トランプの特殊な人脈
いったい、イスラエルに対する彼の信念=「イスラエルへの献身的な愛!」は、どこからやってきたのでしょう?
もちろん、トランプのユダヤ人に対する異常な愛と人脈は、彼の代で築き上げられたものではありません。
それは、トランプ家のルーツと、父親のフレッド・トランプの特殊な人脈によって築き上げられたのです。
ドナルド・トランプは、2015年5月9日のサウスカロライナで開かれた自由サミットで行ったスピーチで、以下のように述べています。
「イスラエルが真の意味において支持を与えようとしている唯一の候補とは私ことである。
他の候補者は、口先だけで行動を伴わない。彼らは、どこまでいっても、所詮は政治屋である。私は、生まれた日からイスラエルに忠誠を尽くしている。しかし、私の父であるフレッド・トランプは、私が生まれる前からイスラエルに忠実だった」
このとき、トランプは、大統領選への出馬をほのめかしているのです。
ドナルドの父フレッドは、堕落したニューヨークの政治フィクサーとパワーブローカー(政治的黒幕)であるアブラハム・リンデンバウム( Abraham Bunny Lindenbaum)という弁護士のサークルに出入りするようになりました。
また、リンデンバウムのほうも、フレッド・トランプのサークルに入ってきたのです。
アブラハム・リンデンバウム…名前から一目瞭然であるように、ユダヤ人です。
弁護士アブラハム・リンデンバウムの上得意は、もちろん、フレッド・トランプでしたが、二人は、よほど息が合ったと見えて、彼らの関係は弁護士と、そのクライアントという関係以上のものだったようです。二人は、まさに一心同体だったのです。
フレッド・トランプとアブラハム・リンデンバウムは、ブルックリンのマディソン・クラブを通じて、ともに、フリーメーソンのタマニー・ホール(Tammany Hall)の政治的インサイダー(政界から極秘情報を入手して儲ける)として利害関係を持っていました。
タマニー・ホールとは、1790年代から1960年代にかけてに存在した米・民主党の派閥、関連機関。タマニー・ホールは、民主党の政治的マシーンの薄汚い利害がもつれあって、恐喝、汚職、収賄、利益供与などで、ニューヨーク市の中でもっとも汚れた場所の1つとして知られています。
タマニー・ホールのもう一つの顔は、慈善団体タマニー協会です。別名セント・タマニー派の協会、あるいは、セント・タマニー派の息子、あるいは、米国の秩序(Columbian Order)とも呼ばれていました。
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※本記事は、『カレイドスコープのメルマガ』 2016年12月22日第187号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会に今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
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