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逆に考えよ。いま世界が目撃しているのはビットコインバブルではない=房広治

ビットコインは今後どこまで利用される?

また「今後、ビットコインはもっと使われるようになるのか」という質問に対しては、以下のように回答した。

ビットコインは、貨幣の進化の中で重要な試みであり、成功を収めた。そして、サイバーマネーは、これからもどんどん進化する。仮想通貨などと和訳するからおかしく聞こえるが、「サイバーマネー」と称すればもっとイメージが湧くはず。

すなわち、紙幣、コイン、現金、金は、移動させるのにコストがかかるサイバーマネーはほぼ電力代しかかからない。この差は100万分の1ぐらいのインパクトがある。

ビットコインの問題点は、マウントゴックスのような詐欺事件が起こってしまうように、(1)セキュリティ-対策に対して責任者が不在であること。また、(2)支払いを承認する第三者が必要だということ、(3)プライバシーが保護されているということである。

仮想通貨にはまだまだ進化の余地がある

ビットコイン開発者のナカモト氏が論文「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System」の6章「インセンティブ」で述べているように、ビットコインは「金」を彷彿させるように設計されている。そして、CPUの使用時間、電力代、そして第三者取引を監視している労働力が取引コストとして残り、これは改良の余地がある。

これはすなわち、取引コストをもっと小さくできることを意味している。そのため、ビットコインと同じぐらいかそれ以上に簡素化したシステムにして、記録コストを最小限にできる能力の高いサーバーを使えば、サーバーが銀行の決済の役割を自動的にすることが可能となるはずなのだ。

そのようなサーバーを使えば、論文の3章「タイムスタンプサーバー」、4章「プルーフオブワーク」、5章「ネットワーク」、7章「ディスク・スペースをリクレイムする」、11章「計算」で書かれていることがより簡単になり、セキュリティーも強化でき、さらに貨幣を進化させることができるのだ。

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また、プライバシーについては、プライバシーを保つとマネーロンダリングに使われるという問題が出てくるので、全部、実名での取引記録を残すサイバーマネーが出てきたら、まともな取引はそちらのシステムで行われる可能性が高いと思う。

結論としては、仮想通貨はまだまだ伸びると思うが、ビットコインは、まだまだ進化させる余地があるということになる。

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房広治の「Nothing to lose! 失う物は何も無い。」』(2017年10月10日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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