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日経平均2万円はもう無理。前代未聞のトランプ大荒れ相場が始まった=長谷川雅一

日経平均2万円、1ドル120円はもう無理

2016年の年末に僕は、日経平均は夏までに22,000円を目指すだろうし、ドル円は一時的に1ドル=128円までオーバーシュートする可能性がある、と予想しました。それはトランプ氏が「うまくやってくれる」ことを前提とした予想でした。

しかし、現段階では、今後日経平均は20,000円はおろか、19,500円をも上抜けないまま、下値をさぐる展開になりやすいと予想しています。

また、ドル円については、120円を抜くことなく、今後110円、100円と水準を切り下げていくだろう、と予想しています。

ちなみに、前回にも書きましたが、僕がドル円相場の反転を予想したのは1月12日の深夜です。あのトランプ氏の記者会見を見ながら、僕はドル円相場の反転を予想し、21日深夜の就任演説を聞いて、その流れを再確認しました。

もちろんトランプ氏は、金融業界の規制を緩和する方向で動くわけですから、市場にとってはプラスの面もあり、その影響で、今後一時的に「ドル高・株高」に動く場面があるかもしれません。しかし、結局は「円高・株安」に行き着くだろうと、僕は予想しています。

恐怖の「アメリカファースト」時代が始まった

なぜ、行き着くところは「円高・株安」なのか?それは、アメリカが明確に「アメリカファースト」というスローガンを掲げて動き始めたからです。

アメリカは、「これからは俺たちが儲ける。おまえ達には儲けさせない」と、「利益の独占」を宣言しました。

これまでも、アメリカは自国が儲かるように、あらゆる手段を講じて現在の富を築いてきました。

どれほど汚いことをやろうが、間違ったことをやろうが、戦争で罪もない民間人を星の数ほども殺そうが、そんなことはかまわない。ただ自国が繁栄すればいい。儲かればいい。アメリカとは、もともと、そういう国です。

しかし、正義だったり博愛だったりという「モラル」や「美徳」(のようなもの)も掲げてきたために、その暴走には、ある程度、歯止めがかけられていました。

ところがトランプ大統領は、そういった「モラル」や「美徳」をすべて捨て、「カネ儲けだけに突っ走るぞ」と宣言したのです。

今のところ、アメリカが「ファースト」で、どうやらロシアが「セカンド」のようですが、日本は、いったい何番目の国なのでしょうか?10番目ぐらいには、入れてもらえるのかどうか。

ともかく、これから日本はアメリカに「たかられ続ける」のです。「アメリカファースト」が日本株(日本企業)にとって、プラスに作用する道理がありません

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