日本でもアマゾンダッシュボタンが発売になり、話題となっていますが、この「アマゾンダッシュ」はボタンだけではなく、アマゾンが取り組んでいる「ユーザーが超簡単に注文できる」ようにするための実験的なプログラム全体の総称なんです。(『Be Magnetic!』三浦茜)
プロフィール:三浦茜(みうらあかね)
まぐまぐ編集長、ライフハッカー編集委員などを経て、現在はアーリーステージのスタートアップ投資を行うスクラム・ベンチャーズでマーケティングVPを務める。プロダクトハンターとして米国のスタートアップや新サービス情報を発信。山形県出身、2014年よりサンフランシスコ在住。
もうすぐ「注文」すら不要になる! アマゾンお買い物革命の中身とは
アマゾンダッシュ登場で大きく変わる「Eコマース」
日本でもアマゾンダッシュボタンが発売になり、話題となっていますが、この「アマゾンダッシュ」はボタンだけではなく、アマゾンが取り組んでいる「ユーザーが超簡単に注文できる」ようにするための実験的なプログラム全体の総称なんです。
私たちのお買い物を実世界からネット(Eコマース)に移行させたアマゾンですが、そのEコマースも大きく変えようとしています。
今のところ「アマゾンダッシュ」という名前がつく商品は3種類あります。
1:アマゾンダッシュバーコードスキャナー
最初にリリースしたのはこちらのバーコードスキャナー。米国で提供している生鮮食料品デリバリーのAmazon Freshに付随するサービスで、食料品や日用品をより買いやすくするのが目的です。キッチンやリビングなどすぐ手に届くところに置いておくことを想定しています。
もうすぐ切れそうな商品のバーコードをこのスキャナーで読み取ると、Amazon Freshのお買い物リストに入るというシンプルな仕組み。バーコードだけでなく、声でも入力できます。
あ、そろそろマヨネーズ切れちゃう、買い物リストに入れておかないと!と思っててもすぐ忘れちゃうんですよね…。そんな時、冷蔵庫にバーコードスキャナーがぶら下がってたら、確かに忘れないうちにスキャンするのかもしれません。
これによりアマゾンは、Eコマースから商品探し&検索を排除しました。
2:アマゾンダッシュボタン
そしてボタン。ボタンを押せば商品が届くサービス。米国では昨年からサービスがはじまってますが、米国のコーヒー屋さん「ピーツ」はアマゾンで販売するコーヒーのうち、今ではボタンによる注文が半分以上を占めるそうです(日経新聞より)。ボタンを押せば届くんだから、本当に簡単ですよね。
ちなみに日本ではどうかわかりませんが、このSeeking Alphaの記事によると、ボタンが売れたらメーカーはアマゾンに$15を支払い、ボタン経由で注文されるたびに15%の手数料を払うとのこと。一般的な手数料は8-15%とのことなので、かなり高い方のコミッションのようです。
このボタンは、Eコマースでいうと注文のみ。アマゾンは決済(お会計)を排除しました。
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