アメリカが目指すは1ドル=105円以下
では、アメリカにとっての「公平な為替水準」とは、いかほどか?僕は「105円以下だ」と考えています。
この水準(105円以下)まで円高が進むと、日本政府は決まって、「為替の急激な変動は好ましくない」などと、文句を言い始めます。円安がいくら急激に進んでも、文句ひとつ言わないのに。(笑)
日本政府が文句を言う1ドル=105円以下の水準は、逆にアメリカにとっては「ありがたい」水準です。
つまり、このあとアメリカが「目指す」為替(米ドル/円)の水準は、ズバリ105円以下だと思うのです。
今後もし、米ドル/円が110円を割り込んで、100円に接近する動きになったら?さすがに日経平均にも影響が及ぶでしょう。積極的に株を買うわけには、いかなくなります。
2月10日が「Xデー」になる?
2月10日に、安倍総理と麻生財務大臣が、トランプ大統領に呼び出されて訪米しますが、そこでいったい何を言われるか?生やさしい話にはならないと思いますが、あなたは、いかが思われますか?
もしも、アメリカがハッキリと、「今の日本の金融政策は、円安誘導だ。為替操作だ」と言って、金融政策の見直しを求めてきたら?
日本は、日銀の国債買い入れも、株式市場への介入も、マイナス金利などの低金利誘導政策も、今まで通りには、できなくなる可能性があります。
そうなったら、現在115円付近にある米ドル/円は、簡単に100円付近まで下落しかねません。さらに、たとえ100円近くまで円高が進んでも、文句も言えなくなる可能性があります。
文句も言えないまま、100円で止まらない円高になったら?それは、まさに「プラザ合意」の再来でしょう。
円高が進んだとき、「1ドル=100円だが、日経平均は22,000円だ」といった状況が、はたして「ありえる」でしょうか?さすがに、それは難しいと思います。
2月10日が「Xデー」にならなければいいのですが。