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ロシアと中国を接近させる「米ドル支配からの脱却」というパラダイム・チェンジ

米国アラバマ州の「金貨を正貨に」運動

アラバマ州でも「金貨を正貨に」という動きが出ている。腐食が進むシステムは、徐々に蚕食(さんしょく)されていくのかも知れない。
※参考:http://blog.tenthamendmentcenter.com/2017/10/alabama-bill-would-help-encourage-use-of-gold-and-silver-as-money/

こちらも、報道のポイントを翻訳しながら解説する。

2018年のアラバマ州議会にて、新たに「貴金属の売買には州税を免税にする」法案が上程される予定である。これは、米国連銀の独占的な紙証文紙幣システムに挑戦する、最初の一歩となるかも知れない。

この法案は Ronald Johnson 共和党議員が作成したHB19法案であり、金、銀、プラチナ、パラジウム地金及びそれらの貨幣の売上金には、州販売税の免税を目指しているものだ。

食料品店で5ドル紙幣を小銭に交換してもらう際に、35セント(7%)の州販売税を取られることを想像して見ればすぐにわかることだ。こんな馬鹿げたことが正しいと誰が思うのだろうか?それと同じなのだ。

金貨は、米国憲法上では正貨である。金貨と紙証文紙幣と交換するのに、どうして州販売税が必要なのか? アラバマ州の州税が金貨・金地金に賦課されるのは、まったくおかしいのだ。

貴金属との交換取引に関しては州販売税を免税にすることによって、アラバマ州は、貴金属を商品とみなすのではなく、正貨として取り扱うことになるのだ。連銀による紙幣独占を打ち破り、金貨・銀貨を法定通貨にする目標に向かって小さな一歩になるのだ。

実際的な面で言えば、貴金属地金の取引から州販売税を取り除くと、州民は通常の商売にこの貴金属を通貨として使い始めるだろう。そうなると「通貨の競争」が始まるだろう。

州民は、価値を失っていく連銀の印刷した紙証文紙幣よりも、金貨・銀貨等の貴金属を選択するだろう(注釈:良貨は悪貨を駆逐する。良貨は退蔵され、悪貨が市中を流通する。庶民の眼からすれば、真逆で、悪貨が良貨を駆逐するように見える)。

米国憲法上の法定通貨を専門に研究している William Greene教授は「複数の州で、連銀紙幣の代わりに金貨・銀貨等を使用し始めれば、事実上、連銀は不要となり、連邦政府の紙証文紙幣の独占の終焉となる」と語っている。

この法案が議会委員会の審議にかけられるのは2018年1月9日である。議会での審議を開始する前に、委員会で賛成多数の評決が必要となる。

実際のところ、現在のペーパー・マネーシステムが信用を失っていくのかどうかが試されているのだと思いますが、その行く末は未だまったく見えません。

Next: 金貨と米ドル紙幣、あなたはどちらを選ぶ?

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