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「ググれカス」はもう古い。賢明な投資家のための情報収集術(上)=俣野成敏

今、マスコミほか私たちがかつて信用してきた情報元が揺らいでいます。玉石混交の情報が溢れるなか、どうしたら正確で有益な情報を得られるのでしょうか?(俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編

プロフィール:俣野成敏(またのなるとし)
30歳の時に遭遇したリストラと同時に公募された社内ベンチャー制度で一念発起。年商14億円の企業に育てる。33歳で東証一部上場グループ約130社の現役最年少の役員に抜擢され、さらには40歳で本社召還、史上最年少の上級顧問に就任する。2012年の独立後は、フランチャイズ2業態6店舗のビジネスオーナーや投資活動の傍ら、マネープランの実現にコミットしたマネースクールを共催。自らの経験を書にした『プロフェッショナルサラリーマン』及び『一流の人はなぜそこまで、◯◯にこだわるのか?』のシリーズが、それぞれ12万部を超えるベストセラーとなる。近著では、『トップ1%の人だけが知っている』(日本経済新聞出版社)のシリーズが10万部超えに。著作累計は44万部。ビジネス誌の掲載実績多数。『MONEY VOICE』『リクナビNEXTジャーナル』等のオンラインメディアにも数多く寄稿。『まぐまぐ大賞(MONEY VOICE賞)』を3年連続で受賞している。

※本記事は有料メルマガ『俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編』2017年11月9日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

2次元の検索より3次元での行動を。情報収集とその活用術(基礎編)

みんな「情報収集」で悩んでいる

先日、当メルマガの読者の方から次のようなお便りをいただきました。

私は、投資もビジネスでも大切なのは情報収集だと思っており、スマホに注目しています。今は常にインターネットにつながる端末を持ち歩いており、情報収集には困らない時代になりました。しかしながら、その利点を活かしきれていないとも感じています。俣野さんオススメのニュースアプリやスマホ機能の活用方法、情報収集法はございませんでしょうか?(質問者:なかしさま)

実は、こうした情報収集に関する問い合わせは多く、「よく聞かれる質問」のベスト5に入ります。そこで、今回はこの質問にお答えするとともに、違ったアプローチの方法や活用法を中心にお話したいと思います。

私が「どのような形で情報と向き合い、どのような形でパートナーシップを構築しているのか?」をお伝えすることによって、あなたがそこから少しでもヒントをつかむことができましたなら幸いです。

1. 「なぜ、自分は良い情報を得られないのか?」の原因を探る

現在はマスコミ関係者のような、情報を扱う専門の人間でさえ、時には真偽の区別がつけづらい世の中になっています。こうした現状の中、ユーザーが余計にどれを信じたらいいのかがわからなくなっているのも、ムリもないのではないでしょうか。

【「グーグルの情報は客観的」という勘違い】

ではまず、ご質問いただいた方の質問を再度振り返ってみますと、

  1. 投資でもビジネスでも、大切なのは情報収集だと思っている
  2. 情報収集源としてスマホに注目しているが、利点を活かし切れていない

というものでした。

たいていの人がお聞きになりたいことというのは「どの情報ソースをチェックしているのか?」ということや「ネットでの検索の仕方」のことでしょう。

おそらく「メルマガを書けるような、特別な情報を調べるには、きっとすごい方法があるに違いない」と思われているようです。しかし現在では、一流と言われてきた情報提供会社ですら揺れているのが現状です。

情報といっても、他人が流したものである以上、必ず流した者の意図が陰に陽に含まれているものです。たとえば「なぜ、その情報を選んで流すのか?」という時点からして、すでに他人の意図が含まれています。さらに「その情報をどう解釈するか?」という部分にも、他人の見方が反映されています。つまり、基本的に「100%客観的な情報などない」ということになります。

このように、流された情報とは、必ず誰かによってフィルタリングされたものです。“フィルター”とは、その人の価値観や考え方などのことを言います。さらに、自分自身も普段、自分のフィルターを通してものごとを見ています。よって、たとえ私がここで「このようにして調べています」と調べ方を伝授したとしても、私の検索結果と、あなたの検索結果は違うものになるでしょう。人間の脳は、自分の価値基準に従って情報を取捨選択しているからです。

たとえば、あなたがある投資セミナーに参加したとします。そこで投資商品の紹介を受け、「これは良い投資商品だ」と感じたとしましょう。「ネットでの評判はどうだろう?」と思って検索してみると、おそらくその投資商品に関する良い情報が次々とヒットするでしょう。けれど、もしセミナーであなたが「この投資商品は詐欺だ」と感じたならば、ネット検索でヒットするのは「この投資商品はやっぱり詐欺だ」と確信するような情報ばかりのはずです。

確かに、検索エンジンのグーグルはアルゴリズムに従って検索結果を表示します。しかし、いくらグーグルが客観的に結果を表示したとしても、それを受け取る側の人間は、主観的にしか情報を拾うことができません。情報を比較すること自体は良いことですが、その前に、まずは自分の中の基準づくりから始めるべきではないでしょうか。基準を持っていないと、情報提供者の解釈の違いによって、毎回、調べた情報の結果にブレが生じてしまうことになります。

Next: 本当に自分にとって役立つ情報は、ネットの中には存在しない

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