日本の紙幣が一新されると発表がありました。紙幣保存力がますます高まると期待される新紙幣に入れ替わることで、どんな影響があるのか見ていきましょう。(『高梨彰『しん・古今東西』高梨彰)
※本記事は有料メルマガ『高梨彰『しん・古今東西』』2019年4月9日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
日本証券アナリスト協会検定会員。埼玉県立浦和高校・慶応義塾大学経済学部卒業。証券・銀行にて、米国債をはじめ債券・為替トレーディングに従事。投資顧問会社では、ファンドマネージャーとして外債を中心に年金・投信運用を担当。現在は大手銀行グループにて、チーフストラテジスト、ALMにおける経済・金融市場見通し並びに運用戦略立案を担当。講演・セミナー講師多数。
新1万円札の顔・渋沢栄一が、円高のシンボルに
日本の紙幣が一新されるとのことです。これ、円高要因です。
といっても、紙幣交換がどうのこうのとか需要と供給がなんちゃらとか申すことはありません。単に、偽造が難しく「信用が高まる」ためです。
おカネの役割は主に3つとされています。交換・尺度・保存です。今回の紙幣一新により、保存の機能がますます高まることが期待されます。偽造されずタンスにしまっておけるのならば、仮想通貨(暗号資産)なんかで保存しておくよりも、よっぽど安心です。
どこのデータか失念してしまいましたが、アメリカの紙幣でも量が伸びているものがあるとか。100ドル紙幣です。
治安悪化が深刻な地域にて、ビットコイン等の仮想通貨が各国通貨の代替として活用されているとの話をよく見聞きします。
同時に、米ドルの100ドル紙幣も同じ目的で使われているようです。そのため、年々100ドル紙幣の量が増えているとか。
20ドル紙幣など他の紙幣の量はほば変わらずらしく、保存機能としての紙幣の役割は「キャッシュレス社会」でも変わらないようです。
むしろ、キャッシュレスでは電子マネーにて当局から捕捉される可能性が高まります。ネット社会では、仮想通貨だってハッキングされれば全てが終わりです。
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