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相続の落とし穴「故人の不動産がどこにあるのかわからない」を解決する方法=山田和美

権利書や登記簿謄本を根気よく探す

その他には、家の中を探して頂き、不動産の権利書や登記簿謄本などを見つけて頂くのも、手がかりを知る1つです。

(本来は権利書があれば確実なのですが、大事なもの故にしまいこんであり見つけられないケースもあるため、より見つけやすい課税明細から確認をされた方が、早いと思います。)

こうして地道に家の中を探し、不動産を所有していた形跡のある資料を探し、そのうえで市町村役場へ問い合わせていきます。

市町村に問い合わせて終わりではない

さて、市町村に問い合わせて、これで終わりではありません。

なぜなら、固定資産税の課税明細は、実際の名義と異なっている場合もあるためです。

例えば、実際は祖父のまま名義変更をしていないのに、固定資産税を支払っている父の元に通知が来ている、というようなケースもあります。

また、不動産を共有している場合にも、共有割合は載っていないことがほとんどです。

そのため、市町村への問い合わせで不動産の概要が分かったら、次の「法務局」で、その不動産の謄本(全部事項証明書)を取得します。

謄本を確認することで、現在の所有者や共有割合などが正しくわかるためです。

探すのは非常に困難。生前に書き残しておきたい

いずれにしても、情報がない状態から財産を探すのは、非常に困難です。

そのため、財産を残すかたの立場としては、ぜひ、どこに何があるのか、書き残しておいて欲しいと思います。

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こころをつなぐ、相続のハナシ』(2018年4月11日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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愛知県の行政書士山田和美が、相続・遺言について情報を発信するメールマガジンです。ご家族が亡くなる、ご自身の相続に備えて準備をする。そういった経験は多くの場合、一生に数える程しかありません。だからこそ実際に直面したとき、何から手を付けて良いかわからず戸惑ってしまったり、知らなかったが故に不利益を被ってしまう事が多々あります。このメルマガでは、「相続人って誰のこと?」という基本的な事から、「相続が起きると銀行口座どうなるの?」等のより実務的な疑問まで幅広くお伝えして参ります。

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