地方で活躍していても、主戦場は「東京」にある
もちろん、地方で活躍している起業家や経営者もいます。私の知人友人にも、徳島で創業して上場した人、地元岡山で起業している同級生も何人かいます。
ただし彼らの多くは、出張で頻繁に東京へやってきます。企業規模が大きくなればやはり東京の会社との取引が増え、それが新たな刺激となって彼らを成長させているのではないでしょうか。
実際、田舎で成功している人と話すと、どことなく「東京人」っぽい価値観やものの考え方をしていると感じます。
また、私の知人で飲食店を展開している経営者がいるのですが、10年ほど前に東京1号店を出してそこが売れてから、大阪本社をたたんで東京に本社を移した人がいます。
彼曰く「人の入りが圧倒的に違う」そうです。確かに市場規模だけを見ても、パイの小さな場所よりも魅力なのでしょう。
どこでも稼げる東京組
あるいは、地方で起業する人の中には東京からの移住組も少なくないのは、やはり東京で稼ぎ方やテクノロジーの活用方法をマスターしたからこそ、場所がどこであろうと活躍できているのではないか。
なぜなら東京には、本当に様々なビジネスモデルの企業がたくさんあり、「そうか、そういう仕掛けをすればいいんだ」「そういうアプローチの仕方があったのか」というアイデアを直接目にすることができるからです。
確かにネットのない時代には、物理的な環境の差は今よりも大きかったでしょうし、今はネットがあるから情報格差はないはずだという意見もあると思います。
しかしやはり、「百聞は一見に如かず」ではありませんが、リアルに目の前に存在し、直接触れられるという違いは非常に大きい。
それに前述のとおり、知らなければ検索窓に打ち込むキーワードすら思い浮かばないわけですから。