上海総合指数の不穏な動き
2015年の夏の人民元ショックのころには上海総合指数が3000を割るかどうかで大騒ぎしていたものです。
それが足元では17日の上海総合指数はなんと5日続落で、2668.96と7月につけた下値を割り込む水準へと沈み込み始めています(編注:20日の上海総合指数は2698.46と6営業日ぶりに上昇。終値ベースで2016年以来の安値を割り込む場面も見られましたが、8月9日以来の大幅上昇で引けています)。
直近の動きを見ますと本当に中国経済は大丈夫なのかと疑いたくなるような状況が続いていることは確かです。
一般的に上海株価は直接的にグローバルの経済には影響を与えないと言われていますが、少なくとも中国経済はメディアなどで語られている以上に低いレベルに陥っている可能性は十分に考えられる状況といえます。
リーマンショックから丸10年、景気は確実に後退へ向かっている
米国の株式市場は、トルコショックよりもテンセントの業績悪化に大きく反応して株が売られていますし、上海総合指数がずるずる下げて止まらない状況を非常に危惧する声が高まっています。
果たしてこれは、大した問題ではないのか、それとも相当に注視しなくてはならないのか。意見の分かれるところです。
しかし、すでにリーマンショックから奇しくも9月で丸10年となるだけに、気にせずにはいられないのが正直なところです。
この材料だけでドル円を売るわけには行きませんが、なんらかの大規模な調整が入る時間が刻一刻と迫っていることだけは強く感じる次第です。