米国市場は早くも年末商戦。米国小売業界の需要を見通す好機
さて、日経平均株価は8月以来の戻り高値を更新してくるなど、急落局面の出来高真空地帯に突入。押し目買い意欲の高さから、先週金曜日算出のSQ値1万9496.87円がキープライスとなっています。
全体調整に見舞われた月曜日にはSQ値を割り込んだものの、SQ値奪回を果たした火曜日以降は堅調推移となるなど、SQ値を上回る水準では買い気が確認されており、現在のところ相場の支持線として機能していることが確認できています。
来週は週明け月曜日が「勤労感謝の日」の振替休日で休場。26日木曜日には米国市場が休場となるうえ、11月権利付売買も重なるなど、まだイベントが残る現時点では、思わぬ相場調整でも上手く立ち回れるように「打診買い」の準備を整えておきたいところ。
来週26日木曜日の米国市場は感謝祭(Thanksgiving Day)の祝日休場。感謝祭の翌日の金曜日となる27日はいわゆる「ブラック・フライデー」。正式の休暇日ではありませんが、この日を休日とする人も多く、伝統的に一年で買い物が最も行われるクリスマス商戦の開始日として注目を集めます。
また感謝祭の翌週の月曜日は、オンラインの最大セール「サイバー・マンデー」が始まります。
ここでの小売店やオンラインショップでの売上は、米国小売業界の需要を表すと言っても過言ではなく、この感謝祭、ブラック・フライデー、サイバー・マンデーの結果次第では米国経済や年末、クリスマス前の機関投資家のポジションにも関わってきます。
今年は12月にFRBの利上げも控えていることから、ブラック・フライデーからの小売販売が堅調であれば、FRBが利上げをしたとしても、米国経済が堅調である証として、株式市場では好意的に受け止められることが予想されます。
日本でも関連銘柄としては、ゲーム機の任天堂<7974>やソニー<6758>など思惑が働くこともあるでしょう。
打診売買では、「ローリスク・ローリターン」を意識しよう
いよいよ年末にむけての株価を占うセールシーズンに入ることから、ポジションを傾けるのは難しくなってくるところです。そこで来週は少額から取引可能な「低売買単価銘柄」に注目しつつ、相場の流れに合わせた「打診売買」を手掛けてみてください。
小資金で手掛けられる「低売買単価銘柄」は、相場が下落した場合の損失リスクも限定されます。まだまだ日程面でもイベントが控える局面では「ハイリスク・ハイリターン」を目指すよりも、まずは「ローリスク・ローリターン」を意識してみてください。
その後、イベント消化とともに相場の上値志向も高まれば、その流れに合わせてポジションを積み増していけば、ローリスクをきっかけとしてハイリターンも十分目指せるのではないでしょうか。『プロの視点。今、乗るべき銘柄が見えてくる。』2015年11月20日号より一部抜粋
※SBI証券提供チャートと太字はMONEY VOICE編集部による
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