経営は99点だが株価は…
現状でリスクらしいリスクは見当たりません。M&Aによって成長してきたため、のれんが380億円ありますが、資本の半分以下にとどまります。大きな問題にはなりにくいでしょう。経営的には「99点の会社」と言って差し支えありません。
それならば今すぐに買いたいところですが、そう簡単にはいかないのが株式投資です。
成長企業のPERは高くなりがちです。エムスリーのPERも52倍と高い数値を示しています。利益が成長していてもPERが高いと、わずかな成長性の鈍化で株は売られてしまいます。
それを象徴しているのがこれまでの株価推移です。利益は4年間で2倍近くに伸びていますが、株価は下落からの下落の結果、ほとんど伸びていません。成長企業への投資の難しさがよくわかるチャートとなっています。
一方で、利益が伸びて株価が伸びていないということは、PERが低下してきているということです。このまま株価が停滞を続けるとしたら、どこかでチャンスが訪れるかもしれません。
優良企業なのは間違いないので、これからも動向を注視したいと思います。
『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』(2019年2月28日号)より
※太字はMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。