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ジャスダック市場の上昇は日経平均の倍以上、小型銘柄への投資に妙味あり=若林利明

2015年1月の株価をベースに日経平均とジャスダック指数の値動きを観測。すると、値動きに2倍以上の差があります。これをうまく利用した投資を考えてみましょう。(『資産運用のブティック街』若林利明)

筆者プロフィール:若林利明
外資系機関投資家を中心に日本株のファンドマネージャーを歴任。現在は創価女子短期大学非常勤講師、NPO法人日本個人投資家協会協議会委員。世界の株式市場における東京市場の位置づけ、そこで大きな影響力を行使する外国人投資家の投資動向に精通する。著書:「資産運用のセンスのみがき方」(近代セールス社)など。

※本記事は有料メルマガ『資産運用のブティック街』2019年3月4日号を一部抜粋・再構成したものです。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

小型株市場の魅力は継続、ボトム圏での銘柄選定が肝

日経平均17.5%であるのに対してJASDAQ指数は42.9%

これまでも小型株市場の動きを折に触れて検証してきましたが、2019年に入りあらためてその動きを観測してみることにします。ここでは2015年1月を1と設定、直近に至るまでの日経平均とJASDAQ指数の月末値をプロットしました。

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注目点は同期間のJASDAQ指標の動きです。JASDAQ市場の上昇スピードは日経平均と比べて驚くほどです。売りにせよ買いにせよ投資家行動が転換するポイントを節目と表現しますが、この軌跡から私なりに設定した節目における両指数の変化を比較してみました。

高値時点から2019年1月にかけての下落率はさすがにJASDAQ指数が大きくなっておりますが、それでもこの全期間を通じてのパフォーマンスは日経平均17.5%であるのに対してJASDAQ指数は42.9%と勝っています。

この結果からはJASDAQ市場は東証一部市場より魅力的な市場に見えますが、実際、投資成果を云々する段になると結構難しい市場です。その最大の問題点は流動性です。つまり小型株が多いことによる株価の乱高下が常に生じやすい状態にあるということです。

そこで、市場(取引)の厚みのメドとなるのが売買代金です。東証1部の場合は1日平均で2兆5,000億円を下回る期間が続くと閑散状態、3兆円超えが続くと過熱状態のメドになりますが、JASDAQ市場の場合は300億~400億円が閑散相場、900億~1,000憶円レベルは完全に過熱相場ということになります。ここで、閑散相場はこれまでの経験則からはボトム圏と見てよさそうです。

このボトム圏で銘柄選定が上手くできれば次の上昇をより享受できることになります。こうして日々の売買代金から市場のエネルギーを察知し、銘柄選定を行うことができればより高い確率で成果を得られることになります。小型株の難しさは、面白さに変化するのです。

【※ご注意】
投資判断はご自身で行ってくださるようお願いいたします。当講座は投資判断力を強化することを目的とした講座で投資推奨をするものではありません。当講座を基に行った投資の結果について筆者及びインテリジェント・インフォメーション・サービスは責任を負いません。

※本記事は有料メルマガ『資産運用のブティック街』2019年3月4日号を一部抜粋・再構成したものです。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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資産運用のブティック街』(2019年3月4日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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