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来年に迫る東京五輪は史上初、金・銀・銅メダルの素材を都市鉱山からリサイクル製造=浜田和幸

2020年開催の東京オリンピックで注目されるのは、史上初「自然再生エネルギー」と「都市鉱山」を活用すること。しかし施設は再利用とならなかった、その理由は?(浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』浜田和幸)

※本記事は有料メルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』2019年2月22日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にご購読をどうぞ。当月配信済みのバックナンバーもすぐ読めます。

プロフィール:浜田和幸(はまだ かずゆき)
国際政治経済学者。前参議院議員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。『ヘッジファンド』『未来ビジネスを読む』等のベストセラー作家。総務大臣政務官、外務大臣政務官、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会委員、米戦略国際問題研究所主任研究員、米議会調査局コンサルタントを歴任。日本では数少ないフューチャリスト(未来予測家)としても知られる。

2020年東京オリンピックで注目されるリサイクル作戦

莫大な建設費を投入して準備が進む東京オリンピック・パラリンピック

ぶっちゃけ、来年に迫る東京オリンピック・パラリンピックの準備作業が急ピッチで進んでいる。

新国立競技場など工事現場では昼夜を問わず槌音が響く。

巨大な施設があちこちに出現しつつあるのだが、莫大な建設費を投入しており、
オリンピック終了後の管理維持が大丈夫なのか
一抹の不安を覚える。

リオデジャネイロでもロンドンでも大会終了後は景気後退が顕著で、競技施設はほとんど活用されていない。冬季五輪の開催地ピョンチャンでは、多額の建設費を投入した施設を相次いで破壊してしまった。

利用されず、維持費がかさむ一方となったためである。

そうした負の連鎖を繰り返さないためにも、来たる東京五輪では日本らしい『おもてなし』と『もったいない』の発想で新たなオリンピックのレガシーを生み出してほしいものだ。

期待されるのは「自然再生エネルギー」を活かしたオリンピック

特に力を入れているのは、各競技施設や選手村で使われる電力を100%、太陽光や風力など自然再生エネルギーで賄うという取り組みである。

また、施設内で使われる備品は99%をレンタルあるいはリサイクル用品で賄うという方針だ。

その象徴となるのがメダルであろう。

金、銀、銅のメダルは総計5,000個が用意されるのだが、そのすべてを都市鉱山からのリサイクルで製造することになっている。

何かといえば、使用済みの携帯やパソコンなど廃棄された電気通信機器から希少金属を回収し、メダルに再生させるというリサイクル作戦に他ならない。

目標は8トンであるが、既にほぼ達成されているから心強い。

Next: 施設の再利用がされなかったのはなぜなのか?

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