fbpx

世界が認める景気鈍化を、なぜ日本政府だけは認めない?海外投資家は日本株を投げ売りへ=近藤駿介

海外投資家は日本株を投げ売りへ

こうした現実を背景に、2018年に日本株を5兆7,449億円売り越した海外投資家は、2019年に入っても2か月間で9,805億円とほぼ1兆円に及ぶ大幅な売り越しを記録している。

10月に予定されている消費増税で内需が冷え込むことが確実なうえ、3月中にも始まる可能性のある日米貿易交渉によって外需の拡大も難しくなる可能性の高い日本株が魅力的に映らなくても不思議ではない。

その結果、日本株の買手は「景気の回復基調は変わらない」と信じ続ける政府の意向に従う日銀だけの状況になっていしまっている。

もはや日本には「円安・株高による景気回復」を演出する余力は残っていない。

MSCIが中国A株の構成比を11月に向けて段階的に引き上げるというテクニカル要因によって上海市場が大幅上昇するという一時的な追い風は吹いたが、それも一服した今、日本株には追い風は期待できない状況にある。

「合意」は株価を押し上げるのか?

近いうちに何かしらの決着を見るのが確実な米中通商交渉の最大のリスクは、「合意=歓迎」という表面的な方程式ばかりが強調され、実際に市場がどのような合意を歓迎するのか曖昧なところである。

トランプ大統領も「中国と合意すれば、株価はとても大きく上昇する」と、米中通商交渉の「合意」が株高に繋がることに期待する発言をしているが、過度な期待は禁物である。

中国が米国に譲歩し続ける交渉期間中は「合意」という言葉は市場を押し上げる魔法の言葉になり得る、交渉が何かしらの決着がついた時点で「合意」という言葉は魔法の言葉とはなり得ないからだ。

米中通商交渉が何かしらの「合意」に達した後、市場の注目は陰の主役である経済見通しや各国の政策に転じる可能性があることは念頭に置いておいた方が賢明そうだ。

有料メルマガ好評配信中! 初月無料です

【関連】Tポイントが消える?ファミマからヤフーまでもがそっぽを向き始めたワケ=岩田昭男

<初月無料購読ですぐ読める! 3月配信済みバックナンバー>

※2019年3月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、以下の号がすぐに届きます。

2019年3月配信分
  • 政治イベントの陰で進む景気鈍化 ~ 期限切れが近付く「合意」という魔法の言葉(3/11)
  • 米朝、米中、そして日米 ~ 不透明感が強まる中で低下するボラティリティ(3/4)

いますぐ初月無料購読!

image by:Alexandros Michailidis / Shutterstock.com

※有料メルマガ『元ファンドマネージャー近藤駿介の現場感覚』好評配信中!。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

<こちらも必読! 月単位で購入できるバックナンバー>

※初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込3,996円)。

2019年2月配信分
  • 間違った政策は間違った政策の連鎖を招く(2/25)
  • 米中通商交渉とFRBに対する期待とその後(2/25)
  • 中国春節期間中の売上高統計にみる投資理論の限界(2/18)
  • 「現実」と「気持ち」の間に表れつつある乖離(2/18)
  • 迫りくる米中貿易交渉期限と日米貿易交渉開始(2/12)
  • パウエルFRB議長が示した「市場への忖度」(2/4)
  • 公的年金運用損失過去最大148兆円(2/3)

2019年2月のバックナンバーを購入する

2019年1月配信分
  • ウォール街、FRBのバランスシート縮小にますます注目(1/29)
  • January effect ~「量」か「質」か(1/28)
  • 「クリスマスショック」と「アップルショック」の間にある決定的な違い(1/21)
  • 「世界の工場」と「世界一の消費地」という強みを失いつつある中国(1/15)
  • ミセス・ワタナベ狩り?~ダイバーシティを認めない投資家に明日はない(1/14)
  • 「FRB Put」という危険な思想 ~ ボラティリティの歪みが示す市場動向(1/7)
  • 【特別号】2019年年頭雑感(1/2)

2019年1月のバックナンバーを購入する

12月配信分
・ヘッジファンド撤退が招いた下値抵抗力の弱い株式市場(12/24)
・成長資金なきソフトバンク、大幅公募価格割れ(12/19)
・「調整局面入り」した米国株式市場(12/17)
・ファーウェイとFar away(12/10)
・トランプ大統領勝利で終わった米中首脳会談(12/3)
2018年12月のバックナンバーを購入する

11月配信分
・市場に吹き込む3つの逆風〜「米中貿易戦争」「FRBの利上げ」「大手IT企業悪材料」(11/26)
・1ヵ月遅れのストラテジストの指摘〜良好な経済から強過ぎる経済に…(11/19)
・何が「Tremendous success」だったのか 〜 作戦を変更したトランプ大統領(11/12)
・米中首脳による電話会談〜中間選挙に向けた株価対策(11/5)
2018年11月のバックナンバーを購入する

10月配信分
・「投資家は将来の利益をベースにした妥当株価を算出して日々売買している」という非現実的妄想(10/29)
・不透明感が晴れたら、そこは不都合な現実だった(10/29)
・「日程的複合要因」によって救われた世界同時株安(10/22)
・「ゴングに救われた」日米に待ち受ける異なった将来(10/16)
・「ある投資家」の読み通りの株価急落(10/11)
・ドル調達コスト上昇 〜 理屈は恐怖に敵わない(10/8)
・明らかになったパウエルFRBの正体 〜 Goldilocksは終わった(10/7)
・「日米金利差」と「ヘッジコスト」(10/4)
・悪材料は蜜の味?(10/1)
2018年10月のバックナンバーを購入する

9月配信分
・日米有権者の意識の差と、FRBと市場の認識の乖離(9/25)
・米国株を支える季節風〜「誰か」は中間選挙前に株価が上昇することを知っている(9/18)
・4日新甫は荒れる?〜 攻勢から守勢へ(9/10)
・白バイ隊はヒーローなのか、それとも「反則金徴収マシン」なのか?(9/7)
・存在価値を失ったヘッジファンドが支えるトランプ相場(9/3)
2018年9月のバックナンバーを購入する

8月配信分
・したたかさを見せた「実務派」パウエルFRB議長(8/27)
・中国が歩み寄った米中関係と、中国が救った金融市場の混乱(8/20)
・「トルコ・ショック」〜 「能動的リスクオフ」か「受動的リスクオフ」か(8/13)
・日銀による「敗北宣言」(8/6)
2018年8月のバックナンバーを購入する

7月配信分
・旬を過ぎた中国とEU、旬を迎える日本(7/30)
・トランプ政権からの「独立性」が問われるFRBと安倍政権(7/23)
・2018年下期入りと共に見えて来た「主菜」と「刺身のツマ」(7/17)
・佳境を迎えた戦い〜W杯、貿易戦争、そしてFRB(7/9)
・「謎」は解けたが長期金利は上昇しなかった(7/2)
2018年7月のバックナンバーを購入する

6月配信分
・地政学リスクを抜けたらリスクオフだった(6/25)
・真打「貿易戦争」の登場 〜 影響を受ける中国と日本(6/20)
・「高債務国から逃げるマネー」が金利差拡大下での円安の阻害要因?(6/11)
・成功に向かう米朝首脳会談と決裂したG7(6/11)
・米朝首脳会談の陰て台頭した「逆イールド」と「中立金利」(6/4)
・株式投資における「失敗の母」(6/2)
2018年6月のバックナンバーを購入する

5月配信分
・地政学リスクは百難隠す(5/28)
・政治的イベントと変化の気配を見せる金融市場(5/21)
・「Show Time」の裏で生じ始めた乖離(5/14)
・関連性がある興味深い2記事(5/13)
・遅行指数となった物価指標 〜「behind the curve」か「over kill」か(5/7)
・融和ムードの中で再び注目を集めるFRB(5/1)
2018年5月のバックナンバーを購入する

4月配信分
・新著「1989年12月29日 日経平均3万8915円」のお知らせ(4/27)
・安倍退陣を意識し始める日本市場と、「謎」が解け始める米国物価(4/23)
・大国間の暗黙の了解と「トランプが通れば道理が引っ込む」(4/16)
・顕在化してきたトランプリスクと、苦境が迫るパウエルFRB(4/9)
・キューバ危機からの教訓 〜 JFKを演じようとしているトランプ大統領(4/2)
2018年4月のバックナンバーを購入する

3月配信分
・暴れ馬「トランプ」を乗りこなせるのか不安を感じさせたFOMC(3/26)
・内憂外患 〜 底が見えた安倍政権(3/24)
・「ゴルディロックス相場再来」というはかなき夢(3/19)
・「経済統計の綾」と「株式市場の綾」(3/12)
・「踏襲されたイエレン路線」と「踏襲されなかったイエレン路線」(3/5)
2018年3月のバックナンバーを購入する

2月配信分
・米国株安を招いた「誤解」と、これからの「誤解」(2/26)
・日本人の期待を裏切る動きを見せる金融市場(2/19)
・変化する株式市場とFRB、変化を求めない日銀(2/12)
・「もはや低インフレとは言えない米国」を織り込み始めた市場と、それに苦しむ日本(2/5)
2018年2月のバックナンバーを購入する

1月配信分
・金融市場を知り尽くしたトランプ政権と、信頼を失った日銀総裁(1/31)
・「トランプ減税に」に反応し始めた経済 〜 ハト派寄りになったFRBと取り残される日本(1/22)
・ロケットスタートを切った2018年 〜 膾吹きに懲りて羹を飲む(1/15)
・2017年の延長線上で始まった2018年 〜 リスクは国内にあり(1/9)
2018年1月のバックナンバーを購入する

【関連】東京五輪の費用、当初7000億から3兆円へ。予算も気候も偽って誘致した責任は誰が取るのか

【関連】2019年から日本国は衰退へ。海外メディアも一斉に警告「少子高齢化という時限爆弾」

【関連】なぜ政府は全国民にマイナンバーカードを持たせたいのか?2021年、健康保険証と一体化へ

1 2 3

元ファンドマネージャー近藤駿介の現場感覚』(2019年3月11日号)より一部抜粋
※記事タイトル、本文見出し、太字はMONEY VOICE編集部による

初月無料お試し購読OK!有料メルマガ好評配信中

元ファンドマネージャー近藤駿介の現場感覚

[月額4,070円(税込) 毎週 月曜日(祝祭日・年末年始を除く)]
時代と共に変化する金融・経済。そのスピードは年々増して来ており、過去の常識では太刀打ちできなくなって来ています。こうした時代を生き抜くためには、金融・経済がかつての理論通りに動くと決め付けるのではなく、固定概念にとらわれない思考の柔軟性が重要です。当メルマガは、20年以上資産運用、投融資業務を通して培った知識と経験に基づく「現場感覚」をお伝えすることで、新聞などのメディアからは得られない金融・経済の仕組や知識、変化に気付く感受性、論理的思考能力の重要性を認識して頂き、不確実性の時代を生き抜く一助になりたいと考えています。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらTwitterでMONEY VOICEをフォロー