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新元号、皇室の反対で本命封印か。安倍首相の方針転換と、マスコミによる「安」の刷り込み=世に倦む日日

「安」の文字は入るのか?

残る問題は、元号2文字に「安」の字を入れるかどうかに焦点集約されてきた。

ネットの議論では、いくら恥知らずの安倍晋三氏でもそこまではやらないだろうという常識論が多い。だが、そうした逸脱と暴走を貪婪(どんらん)に積み重ね、次々と閾値を超え、言語道断の悪事を「当然化」させて開き直ってきたのが安倍晋三氏だ。安倍晋三氏のマインドとスタイルというのは、金正恩氏と類比させて認識すべきもので、傲慢なエゴイズムを暴散させ、他者を屈服させるところに本質と特徴がある。

新元号発表の時が迫り、NHKのニュースでも、民放のワイドショーでも、新元号への関心と話題でずっと放送時間が埋められる状況が続いているけれど、どの局の番組でも、必ず「安」の字が入った候補を並べる演出で徹底している。

街頭での調査とか、どこかの人気投票とか、得体の知れないエビデンスの説明で、さりげなく「安」の字の元号を並べ、これがデフォルトで本命なのだと言わんばかりの「報道」が溢れかえっている。

3月に入って、「安」入り元号を懸念し牽制する声がネットで上がったが、それを無視するように、お構いなしとでも言いたげに、テレビに出演するレギュラー陣は「安」入り元号を当然視するコメントを吐き続けた。それは問題っではないか、私物化ではないか、権力者が自分の名前を元号に入れる暴挙ではないかというチェックを入れなかった

一方、右翼はネットで盛んに「安」入り元号を正当化するプロパガンダ運動を始め、「安」入り元号に拒絶反応するのは左翼のアレルギーだと宣伝し、「安」入り元号で何が悪いと吠えまくっている。

当然、そこには自民党(ネトサポ)と日本会議の指令系統があり、匿名右翼を動員した世論工作のオペレーションがある。もし、安倍晋三氏が「安」入り元号を断念していたのなら、ここまで強烈に、凄絶に、テレビとネットで「安」入り元号の刷り込み工作はしないだろう。

少なくとも、これまでのテレビの新元号に関する放送を見るかぎり、安倍晋三氏が「安」入り元号の発表を強行した後で、「安」が「安倍」の「安」だと批判するのは一部による難癖だと言い張ったり、それは左翼のアレルギーだと開き直るための材料をマスコミが提供してきたことは間違いない。

世間一般が「安」入り元号を不審視せず受容する環境を、マスコミがせっせと整備してきた事実は否定できないだろう。マスコミはずっと「安」入り元号の地均しをやり続けてきた。

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  • 安倍晋三が皇太子に「安」の新元号を強要 – ゲンダイのスクープ(3/26)
  • 麻薬ビッグバン – 薬物解禁の扇動とグローバルスタンダードの洗脳(3/22)
  • 「作品には罪はない」という言説 – 薬物汚染された芸能の反社会性(3/18)
  • 安倍4選と「安」の新元号 – 安倍晋三が新天皇のゴッドファーザーに(3/15)
  • 陸前髙田と高台移転 – 復興構想会議、菅内閣、野田内閣、マスコミ(3/13)
  • 復興政策は失敗だった – 五百籏頭真と御厨貴は責任をとれ(3/11)
  • 「安」の字の新元号は内心の自由の侵害 – 野党は国会で質疑討論を(3/6)
  • 天木直人氏との対談動画 -3月4日(3/4)

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  • 24日には天皇陛下に日韓問題でお言葉を発していただきたい(2/20)
  • 家族会の後退姿勢と田中実氏の生存情報 – 「拉致問題」崩壊の兆し(2/18)
  • 天木直人氏との対談動画 – 2月16日(2/17)
  • 戦略的で計画的な文喜相発言の政治 – 天皇訪韓で歴史問題に終止符(2/13)
  • ロシアへの譲歩を遠慮と言うテレビ報道 – 安倍晋三氏の北方領土外交(2/12)
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  • 井出孫六の松陰批判 – 『幽囚論』と長州閥カルトの政治思想史(2/6)
  • 日韓基本条約の歴史認識 – 95年の岩波主催・日韓シンポジウム(2/4)

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世に倦む日日』(2019年3月27日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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