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合意なし「EU離脱」に現実味。もともと残留派のメイ首相が英国と世界の経済を急降下させる

いよいよ大詰めを迎えた英国のEU離脱(ブレグジット)問題は、まさに欧州連合(EU)と世界経済の命運を分ける分水嶺と言うことができます。(『カレイドスコープのメルマガ』)

※本記事は、『カレイドスコープのメルマガ』 2019年3月28日号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会に今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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4月12日にも離脱か。どのプランを選んでも最終的な結果は同じ

どう転んでも日本の未来は大きく変わる?

いよいよ大詰めを迎えた英国のEU離脱(ブレグジット)問題は、まさに欧州連合(EU)と世界経済の命運を分ける分水嶺と言うことができます。

どちらに転ぶかによって、激震地・英国、欧州諸国、米国、そして日本の未来が大きく変わってきます。

特に、日本のような政府債務に喘いでいる国にとっては決して対岸の火事で済まされることではなく、巡り巡って国の形を変えてしまうほどの破壊力を見せつけることになるはずです。

いっぽうで、時々刻々と変化するメイ首相とEUとの綱引きに若干の疲れが見え始めており、結果がどうであれ、大局的、俯瞰的に世界経済の行く末を見極めようという動きがアナリストの間で広がっています。

ここでは、枝葉末節を切り捨てて、この騒動の背景が見えないようにカーテンで閉ざされている向こう側の闇に光を当てたいと思います。

4月12日「合意なし」の離脱シナリオに現実味

英国のEUからの離脱については、わずかの期間にさまざまな選択肢が検討され、提示されていた代替8案について3月27日に「示唆的投票」が行われました。

結果は、いずれの案もすべて否決

さして意味があるとは思えない「示唆的投票」なる手順を挟んだのは、関係者が後々責任を追及されないように、あたかも死力を尽くしたかのごとく「苦悩の証(あかし)」を残しておきたいとする保身から出てきたものであると考えざるを得ません。

結論は、すでに決まっています。

重要なことは、ブレグジットの着地点が「合意ある離脱」にしても「合意なき離脱」にしても、あるいは「EU残留」にしても、もたらされる結果には変わりがない、ということです。

カオスは、すぐさまヨーロッパ全土に広がり、やがて、それは地球全体を覆うでしょう。

残されている問題は、「それまでの時間が、どの程度引き伸ばされるか」ということだけです。

こうした観点から見れば、「示唆的投票」とは、その道程へ世界を引きずり込むための既成事実を積み重ねておきたいとする「増加的アプローチ法」の一種です。これは西側諸国の政治家たちが、よく使う手口です。

つまり、「世界中の人々に、避けられない過酷な運命を受け入れさせようと準備させるための助走期間」を与えようとしているのです。

ネックになっているのは、英国議会の下院が、メイ首相とEU首脳陣との間でまとめられた離脱案が、英国の完全なる自由を獲得するための実質的な離脱を実現するものでなく、あくまでも見せかけの「合意→離脱」に過ぎないと反対していることです。

EU側にしても、メイ首相との間で合意が形成された離脱協議案については一歩も譲らないものの、英国議会が紛糾したまま「合意なき離脱」に突き進むことは欧州全体を混乱の渦に巻き込むことになると承知しているので、「最終的な採決までの期限」を4月12日に延期することを承諾しました。

現状では、BBC(3月28日付)が報じているよう、運命の“あみだクジ”は中盤を過ぎて「二者択一」に絞られてきたようです。

Next: どの選択肢を取ってもEUと世界経済はカオスになる

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