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ここがおかしい日本の教育。即戦力が欲しくて使い捨て人材を増やす愚かさ=午堂登紀雄

日本では子どもに知識を詰め込み、即戦力を育てる教育が盛んです。しかしこれでは、億を稼げる真に生きる力を備えた人間には育ちません。前回前々回に続き、子どもを一流の成功者に育てる金銭教育について考えます。(『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』午堂登紀雄)

※本記事は有料メルマガ『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』2018年11月26日号を一部抜粋したものです。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:午堂登紀雄(ごどう ときお)
米国公認会計士(CPA)。1971年生まれ、岡山県出身。中央大学経済学部 国際経済学科卒。株式会社エディビジョン代表取締役。一般社団法人 事業創造支援機構代表理事。

なぜすぐに物事を投げ出す子が多いのか?この先に必要な能力とは

教育費のコスパを考える愚かさ

前回前々回と、子どもへの金銭教育について解説してきました。社会に出て、とにかく人よりも稼げる大人になるよう、子どものうちに伝えておきたいことをまとめてお伝えしています。

経済学では需要と供給のバランスで価格が決まると教わり、就職でも売り手市場・買い手市場などと言われます。

そのため「子育ての経済学」「教育の経済学」などと言われ、かけた教育費のリターンを意識する人もいるようです。

このとき親は、進学率や進学先を意識して中学高校を選択し、子も就職率や就職先を意識して大学を選択します。産業界が「即戦力」を求めるため、学校側も即戦力人材を養おうという圧力にさらされています。

しかし、それが本当に10代の多感な時期に必要な教育なのでしょうか

即戦力はすぐに失われる力でもある

即戦力とはすなわち実務で使えるスキルであり、スキルとはコンピュータで言うところのアプリケーションのようなものです。次々と新しいアプリケーションが出てきて陳腐化してしまいます。

明日からすぐに使えるスキルというのはまさしく明日には陳腐化するわけで、そんな目先のスキルを短期的に養成されたとしても、そんな人はやはり短期的に使い物にならなくなる可能性の方が高いと予測しています。

また、たとえば資格試験のように、「この範囲を覚えれば合格する」という即効性の高い教育には、その程度の価値しかありません。だから食べていけない弁護士や歯科医師が増えているというニュースにもなります。

あるいは自動車の運転免許。試験に合格すれば誰でも運転できますが、下品な運転をしたり事故を起こしたりする人がいるように、心が伴わなければ幸せな人生にはならないでしょう。

つまりマシンそのものの性能やOSの性能が低ければ、その後にどんなアプリを搭載しても、うまく動作しないわけです。

Next: 身につけるべきは「教養」、ガリ勉で知識を詰め込んでも意味はない

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