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「人をお金に依存させる」ベーシックインカムの問題点と貧困解決の重要点=田中優

3.貧困にならない「もうひとつの暮らし方」

弾力性の乏しい「食料費、光熱費、医療費」は自給する

こうして述べてくると、節約した後に自然エネルギーで自給できる部分を作っていくのが節約につながることが見えてくる。

ただし今はまだ十分に安いわけではないので、家計のために採用するのは時期を見なければならない。太陽温水器は土地があるなら十分に安くなっているので、利用した方が得になるが、発電と蓄電となると現状よりは高くつくので判断して進めることが必要だ。

ただし自給していくことは、「弾力性の乏しい支出」を減らすことにつながる。食べ物の一部は自分で作ることができるし、光熱水費は自給に近づけることができる。 

医療費はなるべく病気しなければ支払わずにすむからだ。病気しないためには、病気の原因になるようなものを体内に入れないことと、気力を含め病気に対抗できる免疫力を高めることが必要だ。

そうしていくと必要になる支出はもっと減る。我が家は田舎に家を買い、電気と水を自給し、情報はインターネット、いずれは自動車も自給した電気でまかないたい。

それともうひとつ秘密を紹介すると、もし勤め先での収入以外の収入が多くなったなら、合同会社など設立が簡単な法人にするのがいいと思う。

ぼく自身が出かけたり人に会いに行ったりするのは、基本的に取材を兼ねている。ならば取材費に計上するのが望ましいが、これを個人でするのは大変だ。法人だと、交際費、交通通信費、教育教養費、設備費などが経費に計上でき、しかも赤字分は5年間繰り延べできる。不自然な税負担を避けて、実態に近い税負担に変えることができるのだ。

現状で今や必要な生活資金は、月10万円ほどになった。天然住宅仕様の家を新築しているのでその分の負担を別にすれば(その分はかつての貯蓄でまかなっている)、それだけの収入で安心して暮らすことができる。

もしメタボな家計になっているならその部分を節約し、次に不合理な重複支出や合理的でない支出を合理的にし、もし可能なら自給に進めていける部分を自給すれば、それだけおカネに依存しなければならない部分が減っていく。

ぼくはおカネに依存する部分を減らしていくことこそが、今後もさらに進行する貧富の格差への対抗策になると思う。

情報は世界レベル、経済圏は地域レベルに

今は現金で交換している月10万円だが、これも地域通貨のような仕組みに代えられればもっと減らすこともできる。どうも経済指標を見ていると、インフレが進行しつつあるように見える。ならば地域通貨は実体経済に役立つ仕組みになっていく。地域通貨なら全く別な分野のものと交換できる。

たとえば教育も地域で実現したい。ぼく自身、一応中学・高校の教員資格は持っているし、現に大学で教えているのだからお手伝いしたい。その分を地域通貨でもらえばぼくはその分を野菜や農作物で受け取れる。

非営利バンクも21年前からやっているのだから、そのノウハウも地域の中でも役立てたい。

エネルギーの自給も同様だ。今建てている家は、健康に有益な素材ばかりで害する素材はない。しかもエネルギー消費も少なくできるようにした。そんなことの見学やアドバイスもできるだろう。

それによって、もっとおカネに依存する部分を減らせれば、もっと自由になることができそうだ。それを進められればもっとおカネに頼る部分を減らしていける。

「おカネは自由を得る道具ではなく、不自由さの指標なのではないか」

そう思えるのだ。

【関連】無防備すぎる日本の原発と「核テロリズム」の危険性=不破利晴

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田中優の‘持続する志’(有料・活動支援版)』(2015年8月31日号)より
※記事タイトル、太字はMONEY VOICE編集部による

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