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2つの外交問題で沈む日本、衆参ダブル選挙で大勝を狙う安倍政権がハマる罠とは?=斎藤満

拉致問題の進展が鍵

菅官房長官の今回の訪米は、その道筋づくりの意図が強く、米国幹部との面談だけでなく、恐らくその合間に北朝鮮幹部との面談があるのでは、と見られています。

できれば、そこで安倍総理と金正恩委員長との初の会談が実現する布石を打ちたいところ。これは非常に大きなミッションを抱えた訪米となります。

北朝鮮は経済が疲弊し、政府が経済力強化を優先しようと懸命になっていますが、天候不順もあって今年はさらに食糧危機が深刻化していると言います。1千万人以上の国民が飢餓にあえいでいるともいわれます。それだけに、経済制裁を解除してもらい、できれば日本などから具体的な経済支援を受けたい事情は、安倍総理には追い風になっています。

しかし、それでも拉致問題の象徴である横田めぐみさんを含めた拉致被害者全員の帰還が可能か、北朝鮮にしても大きな問題を抱えていて、この解決ははたから見ているほど簡単ではありません。それを抜きにして日本が金銭支援に出ることも、政治的には難しい面があります。

結局、金委員長が拉致問題にどういう回答を示すかが大きなカギを握っています。

自動車関税先延ばし交渉

次に、選挙前に出ると「失点」になりかねない日米通商交渉、とりわけ自動車関税の問題をどう切り抜けるかが、安倍政権には大きな問題になります。

もっとも、米国は日本に対して、農業の開放対米黒字の縮小を求めているので、日本が無傷でこれを乗り切ることはほぼ不可能です。対米黒字の7割以上を自動車が占めているので、自動車輸出の削減は不可避と見られています。

実際に米国はすでに「通商拡大法232条」を盾に、自動車及びその部品について、2月から調査をしていて、通常なら90日の猶予を経て、大統領が「安全保障上問題があるか」判断を行います。その期日が5月18日となります。

このため、トランプ大統領は5月下旬の訪日までに、結論を出し、合意を得る可能性を示唆しました。これに慌てた安倍総理が、参院選前にこれが出ると選挙によろしくないので、選挙後に延期してもらうよう、トランプ大統領に懇願したと言われます。

一部の報道によれば、自動車関税の判断を180日延長との見方も出ています。

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