黒字にどのくらい近い会社なのか?
SaaS企業と言うと、大きな赤字というのを想像する方もいるかもしれませんが、Sansanはもう間もなく黒字、というところまで来ています。
営業利益は2019年度の第3四半期までで△6.5億円と、まだ赤字ではありますが、前年から大きく改善していると言えるでしょう。
さらに営業活動によるキャッシュフローを見ると、2019年度は第3四半期までの累計で1.7億円のプラスという具合に、キャッシュフローベースではほぼ黒字化していると言えるのではないでしょうか。
アメリカのサービス業界を見ていると、zoomを筆頭に、黒字あるいは黒字に近い会社が投資家に好まれる傾向があるので、こちらも株価という点では非常にプラス要因だと考えられます。
契約あたりの売上高が急成長
売上がこれだけ大きく伸びている要因を、もう少し因数分解してみましょう。
こちらのグラフの右側から読み取れるように、契約件数ももちろん伸びていますが、契約あたりの売上つまりACV(Annual Contract Value)が非常に大きく伸びていることが読み取れます。
これだけの期間で、80,000円から143,000円まで伸ばしているというのはとても素晴らしいことだと言えるのではないでしょうか。
売上の伸びを因数分解してみると、契約件数が増えているだけではなくて、契約当たりの売上高も大きく増えているので、その掛け算で売上がYoY+50%水準で成長していると言えます。
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