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この株安は清原ショック?いやいや、米大統領選「サンダース・ショック」かもよ

「2月株高→3月辺りから再度下落」の株価シナリオに変更なし

そう考えると、当初のシナリオ(すなわち2月株高→3月辺りから再度下落)シナリオに変更は無いように見える…というより、一層くっきりしてきたような感じすらあります。一応今回の追加緩和に敬意を表して、今まで戻りは18000円と見ていたものは、大発会の高値を超えないくらい(すなわち19000円弱)までに変更します。

が、大筋の流れには変化が無いと見ています。恐らく熱が冷めたら「やっぱり来年消費税を上げるのか・・・」というところがクローズアップされてきて、また相場を冷やす原因になりそうです。

まあ黒田さんに言わせれば「別に株を上げるためにやったことではなくて、為替の円安誘導や賃金アップのための援護射撃だ」と言うことなのでしょうけれど。実際、ドル建ての日経平均も緩和前と比較して行って来い。状況は先週と何ら変わっていません。

なので一つどうしても言っておきたいことは「この12月から1月までの急激な下げ局面を忘れてはいけない」ということです。私も人間ですし、ここから1ヶ月くらい本当に株高が続けば、次第にこの急落の痛手をついつい忘れてしまいがちです(それが精神衛生上人間に備わっている防衛本能です)。

しかし下がる時は2000円でも3000円でも下がる、というこの体験は少なくとも年内は覚えておきたいところです。勿論私も来月辺りには改めて警告したいとは思いますけれど、紙に書いてトイレにでも貼っておくと良いのかも知れませんね(家族からは顰蹙買うかも知れませんが)。

アメリカ大統領選の行方と株価の関係

最後に雑感ですが、アメリカのアイオワ州での党員集会は無事(?)共和党がクルーズ氏、民主党はクリントン氏がトップとなりました。共和党に関しては、アメリカに行ってきて聞いたところではヒスパニック系のルビオ氏が最有力ということで、今回の党員集会でもトランプ氏と1%差の大躍進。3位とじわり追い上げてきています。まだ40代半ばで若いですしね。

一方、民主党の方はほぼ引き分けと言える大接戦で、バーニー・サンダース氏が敗れました。サンダースというとカーネル・サンダースしか思い出さないですが(?)、こちらは鶏肉を扱っていない方のおじいちゃん。ところが非常に社会主義的な主張を下に、若者に熱狂的な支持を集めているそうです。

アメリカでも若者の失業率の大きさや貧困は問題になっているためで、アメリカも遂に内側から体質が変わっていくのかというところでしたが、とりあえず今回のところは寸前で回避した感じですね。

株価的にはもしサンダースになると、徹底的に株式市場を敵視すると思われますから、株価は大暴落すると思います。実際、本日(2/3)アメリカが弱く返ってきた理由は、このサンダースさんが大統領になる可能性を織り込み始めたせいでしょう。今更原油の下落を持ち出して「まだオイルマネーが売ってくる」というロジックがどこまで通用するでしょうか?

それならこれまでの下げは「SMAP解散ショック」本日(2/3)の下げは「清原逮捕ショック」とした方がまだ信憑性があります(無論冗談です)。

しかし正直74歳の年齢で、大統領という激務に耐えられるのか。そもそもどうなんだという感じもしますが、ティーパーティーといい、アメリカですら貧富の差に対して疑問の声が大きいのは事実です。この超接戦だったという結果だけでも、結構重いかも知れません。今後の党員集会の推移も引き続き注目です。

新興市場も「やや買い」。本日(2/3)は両指数共に軟調。マザーズ指数の方はバイオ株が買われたものの、その他大勢が下落して軟調。とりあえずリスクオフムードが蔓延した格好です。それでもチャート的には75日線も上回っており、東証1部よりはマシな感じ。決算発表がまだ本格化していないという点でも買いやすさはあります。逆に自社株買いなどが出辛いという点はデメリットかも知れませんが。

【関連】世界同時株安のウラ要因「アップル・ショック」の本当の怖さとは?

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KA.Blog』(2016年2月3日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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