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アメリカの「時限爆弾」~膨らみ続ける財政赤字の臨界点が近づいている

GDP

GDP予測です。緑枠の数字です。グラフは(カ)です。2010年の時点で2015年度のGDPは18,421B$、18.4T$と予測していましたが、実際の結果は17,810B$、17.8T$と少なくなっています。約3%減です。それぞれ2010年当時の予測よりも今回の予測のほうがGDPを約4%減らしています。

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しかし、すでに始まっている2016年度のGDPが本当に18,494$になるのか?現在の状況を考えると達成不可能ではないか?と思います。

(キ)GDP成長率の予測グラフです。2015年第4四半期には2%強とこの議会予算管理局は予想していたのですが、もうすでに大外れです。

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(ク)GDP成長率の2015年第4四半期の実績です。実績では0.7%プラスでした。大外れですね!

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ということで、すべて過去の予測はあまりにも楽観的で、現実は悪化する傾向にあります。今後も常に、現実はこれらの予測より悪くなるのでしょう。

超重要な事実

さて、以上紹介した予測はすべて「ベース・ライン予測」です。換言すれば、楽観的視点にたった未来予測です。これまでは、ベース・ライン予測とは別に悲観的なシナリオ予測をしていました。

一例として下記の私の過去ログを開放していますので参照下さい。
米国財政赤字の現状と予測 – 2012年11月13日火曜日(一般公開)

本来ならば、今回のレポートにもこの悲観的視点にたった未来予測を出すべきなのですが、このレポートでは省略されています。当然、悲観的視点の未来予測もしたはずですが、公表できない結果になったのでレポートから排除したのでしょう。もし悲観的視点の未来予測を全くしていなかったとすれば、専門家としては怠慢であり、失格でしょう。

書けなかった事実こそが、未来を示しているのです。

【関連】黒田日銀の「大誤算」~マイナス金利で円高・株安が起きた真の理由=吉田繁治

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いつも感謝している高年の独り言(有料版)』(2016年2月9日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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