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バフェットの日本買いは教科書通り?デフレ脳の日本人こそ真似すべき理由=花輪陽子

若年層ほど資産運用の知識が必要

コロナ不況から、ますます若年層の将来は厳しくなります。若年層ほど資産運用の知識を身につけて、少ない原資を最大限に活用して増やす努力をしなければなりません。

投資の世界では「100から自分の年齢を引いた数字を株式の割合(パーセント)にする」のが目安とよく言われています。20代の新卒であれば80%を株式に振り向けてもよいということです。

70代であっても、30%を株式に振り分けてもよいということ。人生100年時代なので、株式市場が好調な間に資産を増やしておきたいものです。

私はUSハイイールド債が7割、US株が30%のインカムとグロースを追求するファンドを比較的長期で保有していますが、3月末にはプラスマイナスゼロになりましたが、現在では25%プラスになっています。

一般的に債券を7割程度加えれば、かなり保守的なポートフォリオにすることができます。シンガポールの保険会社の養老保険などの運用なども債券7割程度になっています。

定年後もある程度はリスクをとって株式を保有してもよいのかもしれません。現在、米国債(10年)の最終利回りは0.7%程度ですが、株式の配当利回りは日本株の場合でも6%前後の銘柄を簡単に探すことができます。

例えば、三菱UFJフィナンシャル・グループの配当利回りは5.71%、三井住友フィナンシャルグループの利回りは6.15%程度です。だからと言ってメガ銀行の株を買えばよいというわけではありませんが、たとえ株価が上がらなかったとしても、債券と比べるとイールドはとても魅力的です。

通貨分散をどうするか?富裕層のケース

通貨分散に関しては、やみくもにするのではなく、将来その通貨を利用するか、購入を検討している金融商品の通貨などで変更をする必要があるなどの理由があれば、分散を検討すればよいと思います。

基本的にUSドル建ての金融商品が多いために、富裕層の多くはUSドルをベースにして、生活をする国の通貨と分散をしている人が多いです。また、現物の金を常に保有していて、資金が必要になるまで永遠に売らないという富裕層もいます。

私の場合、日本円、シンガポールドル 、USドルなどに分散をしています。日本円とシンガポールドルに関しては生活に利用するからです。

子どもを海外で学ばせている場合、大学など高等教育がイギリスやアメリカになる場合が多いです。つまり、USドルやポンドなどが将来的に必要になる可能性が高いので、次の選択肢はこれらの通貨になります。

日本にずっと住む予定の人は、やみくもに為替リスクを取る必要はないと思います。

為替は短期や中期では2カ国間の金利差等に影響されますが、長期では物価に影響をされます。物価が上がった国では、貨幣の国内価値が下がるために対外価値である為替レートも一般に安くなります。

金利が高い南アフリカランドと円レートを比べると分かりやすいでしょう。南アフリカランド建ての外貨預金をしていれば金利はよいかもしれませんが、対円での価値は長期で下がり続けています。

つまり、いくら預金金利がよかったとしても、満期になって円に戻したら元本は減っていて、利息と合わせても、手数料を控除した後は増えているかは分からないということです。

Next: 外貨預金の「高金利」に飛びつくのは日本人だけ?

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