外貨預金の「高金利」に飛びつくのは日本人だけ?
過去の金融広告を見ると分かりやすいです。
例えば、南アフリカランド年利30%の1ヶ月もの定期の広告などです。広告内には、100万円の場合、片道の手数料は約2万円などと細かく表記されています。つまり、100万円で1ヶ月預けて、仮に2万5,000円の金利を得たとしても、片道手数料を引くと利益は5,000円になります。日本円にその時点で戻すと、往復手数料4万円からマイナスになります。
これは為替が動いていない前提なので、そのままランドのまま保有するとキャンペーン金利は外れて、通常の金利や次のキャンペーンを待つことになるのでしょう。長期で保有していると通貨の価値が円に比べると相対的に弱くなるので、損をする可能性も高いです。
日本人の間でカンボジアに米ドル建ての高金利の預金をしに行くツアーなども流行った時期があったようですが、現地の金融機関のリスクも当然あります。貸し出している先もマイクロファイナンスの場合もあるようです。
このように、「高金利」というだけで為替を変えて取引をするのは日本人くらいのようです。他の国の人は、先ほどの為替のメカニズムが分かっているので、必ずしも有利だとは考えていないようです。
また、30年デフレが続いた日本と異なり、外国では多くの人がインフレ率を上回るリターンを狙います。米ドルなら、10年米国債利回り0.7%程度+2〜3%程度を狙うということです。
つまり、通貨のまま保有するのではなく、株式や債券等で運用をするわけです。
日本人だと養老保険で1.5-2%の最低保証などがあると即座に魅力を感じるようですが、多くの国の人は、それではインフレリスクに対応できないと答えます。
インフレリスクを知らない日本人
日本人の多くはインフレを経験していません。遠い過去に経験をしたという人もいるでしょう。私も90代の祖母に第二次世界大戦による日本国債の破綻や酷いインフレの経験を度々聞くのですが、本当にインフレは恐ろしかったと語ります――
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『花輪陽子のシンガポール富裕層の教え 海外投資&起業実践編』(2020年9月11日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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