登録者数約40万人を誇るビジネス系YouTuberとしての顔を持つ「若手実業家」の竹花貴騎氏に、なんと経歴詐称騒動が持ち上がり、ネット上が騒然としている。
現在まだ20代だという竹花氏は、人工知能を活用したインスタグラム集客システムを開発・提供するLim株式会社の創立者。過去に同社のプレスリリースに掲載された経歴を見ると、元Google出身者とあるなど、若くして華々しい経歴が並んでいる。
また現在は「MUP」なるビジネス系のオンラインサロンを展開し、月額8,900円の「ウサギクラス」は約2.6万人もの会員を抱えるなど、一部のいわゆる“意識高い系”の人々から熱い支持を集めている人物だ。
一応自己紹介
【会社】
設立4年/年商約60億
7カ国展開/バイアウト3社経験https://t.co/e5meWQ2PDjhttps://t.co/YBCFZRkdCm【竹花財団】
2校運営/支援金21億拠出【MUPウサギ】2.6万人
【MUPゾウ】7万人
【YouTube】約40万人
【INSTA】約21万人
【Twitter】約9万人
【TikTock】約4万人— 竹花 貴騎 (@takaki_takehana) September 25, 2020
ところが先日、竹花氏の経歴詐称を疑う田端信太郎氏とのやりとりのなかで、竹花氏が元Google出身者という経歴に対して、あっさりと「業務委託として勤務」だと告白。これが契機となり、山本一郎氏やイケダハヤト氏といったネット上で有名な論客などからも、竹花氏のこれまでの経歴や行動に対して多角度から疑いの目が向けられ、厳しく追及される事態となっている。
またバリの別荘として紹介された家が誰でも借りられる民泊物件であったり、プライベートジェットの所有についても事実が確認できないなど様々な疑惑が一気に噴出。またこれも未確認情報ながら唯一の真実として、東村山のイベントサークルの代表で元ヤンキーだったとの情報まで出てくる始末だ。
「経歴詐称」を自白した竹花さんって、もともと、人に向かって「貧乏くさい」とか「老害」とか言っておきながら、少しヤバそうになると「コラボしましょう!」って手の平返しの低姿勢で、擦り寄ってきちゃう小物界の大物!本物の偽物感!が実にたまらない!!。 https://t.co/aduy3LU7HS pic.twitter.com/35mK750PIH
— 田端信太郎@ 「これからのお金の教科書」Amazon1位@「転職読み物」10/22発売! (@tabbata) October 24, 2020
そんななか元青汁王子こと三崎優太氏は、竹花氏による高額過ぎるプライベートコンサルに対して、以下のような糾弾の声を上げている。
経歴詐称で話題の竹花貫騎さんのプライベートコンサルのお値段なんと「380万円」
本当は数億円するコンサルティングをプライベートだからお得な価格で提供だってさ。
これ完全に経歴を騙った詐欺ですよね。一線を超えてる。
このショーン竹花君の一瞬で経歴を変えるってコンサル受けてみようかな。 pic.twitter.com/Q4G9JGMljh
— 三崎優太(Yuta Misaki) 元青汁王子 (@misakism13) October 25, 2020
このプライベートコンサルとは、先述の「MUP」というビジネス系のオンラインサロンに存在する“ライオンクラス”と呼ばれるコースの一つで、1時間で380万円というもの。その価格の高さもさることながら、その価値や価格が上記のように偽られた経歴によって値付けされたものであるなら、それはもはや詐欺ではないかという指摘である。
自らの“情弱”ぶりを悔いる声が続出
自身のYouTubeをはじめとしたネット上では、他者に対して攻撃的かつ上から目線な発言も多かったといい、そんな過激な物言いも含めて一部の層から支持を集めていた竹花氏。それだけに今回の経歴詐称騒動に関しては、竹花氏を非難する声が大多数だが、そのような流れに対して最も戸惑い動揺しているのが、彼のオンラインサロン「MUP」に参加していた人たちだ。
長いことうさぎクラス入ってるよ。
いやその辺が合成とかホントまじでどうでもいいんだけど、
Google出身ではないことと、SMSのCOOではないことが痛すぎる。
本気で信じてたし、疑ってなかった。そこまで嘘つくとは思わなかった。
MUPのコンテンツがいいとかもはやそういう問題じゃない。 https://t.co/WdaLkpdqmA
— IFAL (@IFa75060796) October 28, 2020
実際トークも説得力あるし、内容も濃い。話も面白い。魅力的。
そう思う度にさすが元Google、流石本SMS asia副社長って思ってた。
そんな20代前半でどうやったらそのポジションつけるんだろうとは思ったことあったけど、
元Googleなら抜擢とかあり得るのかなと思い込んでいたよ。
— IFAL (@IFa75060796) October 28, 2020
彼らが発する声を見るに、やはり“元Google”などといった華々しい経歴が、竹花氏の発言内容に説得力を持たせていたという一面が浮かび上がる。それだけに、その信じていた経歴が詐称だったことに、大きな衝撃を受けている人は相当に多いようだ。
現mup生です。
竹花校長には事実なのか切実に回答してもらいたい。。
今日もいつも通り学ぼうとしたがびっくりするくらい頭に入ってこないww商売は商品を見て選ぶのはもちろんだが、最終的には人で選んでるんだなと身に染みて感じた。
「環境を変えることが大切」とmupでは学んだので退会します。— 宮﨑 洋輔 (@miyayou_0819) October 27, 2020
竹花さんを詐欺だと見抜けない時点で情弱
MUP生だった頃のアカウントは消します。せっかくフォロワー2千人行ったのにくだらない成功法だとか発信してた自分が恥ずかしい
— @52 (@ULYYWyivYYK6cLf) October 28, 2020
ネット上では、もうすっかり目が覚めたので「MUP」を退会するという人たちが続出する事態に。彼らはみな一様に、自分の人を見る目のなさ、あるいは自らが“情弱”だったことを悔いているようだった。
うさぎクラスに入って、YouTubeもめちゃ見てたけど、目を覚まされました。
あんなろくでもないやつが、できるんなら、俺もほんとの一角の人間になれんじゃないか。
ショックデカいけど、前向くしかないわ。— まきろん (@makirong_) October 28, 2020
また、なかには大きなショックを受けながらも「あんなろくでもないやつが、できるんなら、俺もほんとの一角の人間になれんじゃないか」と、あくまでもポジティブに前を向く人も。とはいえ、月額1万円近くするオンラインサロンに参加していた金銭的な損失や、竹花氏の動画をたくさん見ていたという時間的ロスを考えると、それこそ「高い授業料だった」と言わざるを得ない。
なおも竹花氏を信じる人たちへの手厳しいツイート
このように、今回の経歴詐称騒動に対して失望して離れていく人が多く見られるなか、依然として竹花氏を支持する人間も。彼らは「竹花さんの動画やMUPで人生変えた人は何人もいる」と擁護するいっぽうで、疑惑追及の急先鋒である田端信太郎氏などに対して「他人の過去探って叩いて非常にダサいよね」などと、叩く発言を繰り返しているようだ。
そんな竹花氏のことを擁護する人たちに対して、ネット上では「早く目を覚ませ」といった趣旨の意見が相次いでいる。
MUP生はこぞって「例えGoogle社員じゃなくても経歴なんてどうでもいい、教わってることは有益!だから竹花を信じる!!」と言っているが、
極端な具体例をすると
「僕はコンビニ店員だけど、めちゃくちゃ有益な情報を知ってるから月1万で学んでよ!」
っていうサービスをあなたは受けますか?— 梶村律太.rb→.go (@kiokisun_prog) October 28, 2020
#MUP生 が払った金で #竹花貴騎 氏が豪華な生活し、それ観て #MUP生 は「あんな成功者になりて〜」と 憧れる
このカオスに早く気付こうや
テメーが赤の他人に飯奢って、それ食ってる姿を見て羨ましがってるだけだぞ
— きんべ (@6C0lcrCj8rRP97M) October 29, 2020
この手の発言のなかで、多く語られているのが「サンクコスト」というワード。埋没費用ともいわれ、事業や行為に投下した資金・労力のうち、事業や行為の撤退・縮小・中止をしても戻って来ないもののことを指すが、確かに竹花氏に対してこれまで大金をつぎ込んできた人にとっては、それを否定して損切りすることは容易なことではないのだろう。ネット上では、このサンクコストの意識に加えて「自分は情報弱者ではない」というプライド的なものも、脱出を難しくしているという指摘もあった。
竹花さんのあれこれを眺めると、「自分は情報弱者ではない」と自覚がある人向けの嵌め込みマニュアルがあるのだと理解できる。『その辺の馬鹿とは違う、他でもない自分が選んだのだから、間違いなく正しい』なる意識が働き、プライドとサンクコスト効果の相乗により、脱出は難しくなる。気をつけよう。
— 皿屋敷 (@sarayashiki) October 29, 2020
いっぽうで、「彼のオンラインサロンに参加していた人のリストは、きっと高値で売買されるのでは」という声も。世の中に尽きることのない様々な詐欺だが、それらに騙される人というのは、別に老人たちや学のない人々に限った話ではないということだろう。
MUPの会員リストは思考停止の養分として高値で売買されそう。
— サザン (@dINZsJoLcyAgZKQ) October 28, 2020
「MUP生」とやら, 多分名簿リストは回っているはずで, 今後も形を変えた情弱ビジネスの格好の餌食となる予感. そしてたった一度のミスが後々の人生に足を引っ張ることがある.
それにしても怖い.気づかずうちに騙されている事なんて沢山あるけど改めて気をつけよ.
— 浪費医師 (@Dr74015037) October 28, 2020
そして、竹花氏は決して最新の経営学でも経済学でもなく、人生にとってもっと大事なことを教えてくれたのではという声も。投稿者名も含めて痛烈な皮肉であるが、竹花氏の支持者にとってはかなり耳の痛い話だろう。
竹花貴騎氏の実績、経歴への疑義の件、MUP生が学んだのは、最新の経営学でも経済学でもなく、「世の中には悪い人がいるから気をつけよう」、「情報を鵜呑みにせず自分で調べよう」というもっと大事な人生の教えだった。
ありがとう竹花校長
— 毎日闘うマン(Google出身(office見学)) (@ODaisukiman) October 28, 2020
最近殊に目に付く、悪質な“信者ビジネス”に潜む危険性が詳らかになった今回の騒動。どのような形で着地するか、今後の動向に注目が集まるところだ。
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