トランプとバイデンの双方が勝利宣言をするなど、不透明感を増す大統領選挙。そんな中で今週も雇用統計の発表がありますから、しっかり内容を精査してトレードに役立てていきましょう。(FXトレーダー/ブロガー・ゆきママ)
誰がやってもドル安、さらに株高も後押し
世間ではトランプだ、バイデンだと大騒ぎですが、どちらが大統領をやっても中長期的にドル安と言われています。
その理由としては、巨額の財政赤字、特に今年はコロナの感染拡大に伴う経済対策で財政赤字が加速したことが挙げられます。また、欧米では現在進行形で感染拡大が続いていますから、少なからず新たな経済対策を行うことが想定されます。
こうした見方から、さらなる財政赤字の拡大が織り込まれ、中長期的なドル安意識でドルが売られているのが現状です。
また、大統領選に伴う上院議員選挙では民主党が過半数を獲得できない見込みとなっており、企業への増税やGAFA解体といった目玉政策の導入が難しくなったことが株高に繋がっており、これもややドル安の流れを誘発しています。
ここ最近は、大幅な株安になって、ようやくほんの少しドル買い手当が出るといった程度。また、大幅な株安になればリスクオフ(回避)の円高もあり、ドル円はなかなか伸びない状況が続いています。
今後、大統領選をめぐる混乱が強まることを嫌気して、株価が大きく下げればドル買いの動きも多少出てくるかもしれませんが、大きな流れとしてのドル安というのは変わらないというのを覚えておいていただければと思います。