寒い地域はパンデミックに要警戒
しかしラニーニャとは関係なく、北半球では多くの国や地域で冬は気温が下がるわけで、そのような国や地域は、これから気温の低下と共に新型コロナウイルスの感染事例が飛躍的に拡大しそうです。
特に冬に非常に気温が下がる地域、日本ですと北海道などでは、今後3ヶ月くらいは指数関数的な増加の可能性さえあり得るかもしれません。
要するに、感染が拡大したり減少したりするのは、「単に気温の上下との相関」であることが、かなり明確になっているわけです。
無意味だったロックダウンをもう一度?
しかし、各国の当局者たちは、今年の春の終わりから新型コロナの感染者数が減ったのは、「規制やロックダウンを行ったため」と錯覚しているか、あるいは「今さら規制に意味がなかったと言えるわけがない」という部分もあるのでしょうけれど、いずれにしましても「またやる」という可能性を否定できません。
実際、現在ヨーロッパの多くの国や地域は2度目のロックダウンに入ったままで、年内に解除されるかどうかもわかりません。他の国でも、これと同じようなことが起きる可能性はあると思われます。
そのようなことが長く続くとすれば、「ウイルスの第2波」とか「第3波」というような話ではなく、「当局による社会破壊の第2波、第3波」と言うほかはないですが、西欧圏の多くの国がそこに向かう感じがします。
たとえば、クリスマスから新年あたりまでは、飲食などを含めたさまざの業務の営業のピークの時期のひとつだと思いますけれど、そんな時にまた「店舗の閉鎖」とかいうことが行われたとしたら、もう完全に経済はアウトではないですかね。
日本はそんなことをして欲しくないですが、欧米に追随する傾向がありますから、懸念があります。
冬に感染者数が増えるのは「当たり前」
結局、「いくら冬に感染事例が増えても、それはコロナウイルスの性質上、普通のことだから」という当たり前の科学的境地に全体が達しないと、どうにもならない。
加えて検査での「偽陽性」の問題も大きいですが、そういえば、先日、スペースXやテスラのCEOであるイーロン・マスク氏が、「1日4回検査を受けて、結果のうち2回は陰性で、残り2回は陽性だった」として、以下のようにツイッターに投稿していました。
Something extremely bogus is going on. Was tested for covid four times today. Two tests came back negative, two came back positive. Same machine, same test, same nurse. Rapid antigen test from BD.
— Elon Musk (@elonmusk) November 13, 2020
この検査は、PCR検査ではないものです。その中で、判定率50%という丁半博打のようなことが実際に起きているようです。
どうして1日に4回も検査したのかというと、マスク氏は軽い風邪のような症状が出たので、コロナかどうかを知りたかったようです。
いずれにしましても、社会全体が今のように「常軌を逸した数だけへのこだわり」を見せている限りは、事態は収まらないのでしょうね。
この12月頃から感染事例が急速に増えていくことは避けられないと思いますので、そういう混沌とした社会の中での振る舞い方を考えておいたほうがいいかもしれません。
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『In Deep』(2020年11月15日配信記事)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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