今回は、最近上場が承認されたPelotonを紹介しながら、最近いろいろなところで見かけるSaaS Plus a Boxというビジネスモデルについて考察してみたいと思います。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)
※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2019年10月17日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
ハードウェアの販売と関連サービスに対する継続課金で稼ぐ
Q. 今後流行る?「SaaS Plus a Box」とは?
Roku, Apple, Pelotonなどがこのモデルに該当する。
今日の記事では、最近いろいろなところで見かけるようになったSaaS Plus a Boxというモデルを考察してみたいと思います。
「SaaS Plus a Box」とは?
冒頭にも書きましたが、SaaS Plus a boxというのは、ハードウェアの販売と、そのハードウェアを利用するサービスに対して継続課金をするという、両方のモデルを兼ね備えたビジネスのことを指します。
代表的なところで行くと、AppleのiPhoneやRoku、そして今日詳しく紹介するPelotonがこのモデルに該当します。
過去の記事をいくつか紹介したいと思います。
Roku: TVセットトップボックス + 広告
Q. AbemaTVの目指す姿!? 動画ストリーミングRokuの売上成長率は?
ARPU / 年: $21.06(約2,000円)
Rokuの場合は、ハードウェアを約$50(約5,000円)程度で販売して、ユーザーが毎日テレビを見る際にRokuのリモコンで操作するように習慣づくと、そのユーザーから1年あたり約$20(約2,000円)の広告収入が入るというモデルになっています。
Apple: iPhone + Apple Music, App Storeなど
Q. Appleをサービス会社として見た場合のARPUは?
ARPU / 年: $32.73(約3,273円)
アップルの場合はiPhoneというハードウェアを約$1,000(約10,000円)で販売して、一人のiPhoneユーザーから1年間あたり約$33(約3,300円)のサービス収入が入るというモデルになっています。
iPhoneの場合は、厳密に言うとサブスクリプションではないのですが、App Storeでの課金やApple Musicなどの継続課金を通じて、継続的に収入が入ってくるようになっています。
今日はPelotonという、最近上場が承認されたフィットネス関連のSaaS Plus a Boxのサービスを紹介したいと思います。
※参考:Peloton Interactive, Inc. FORM S-1 REGISTRATION STATEMENT
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