中国で「品質問題」続発のテスラ車
イーロン・マスク氏といえば、中国共産党ともかなり近しい関係で、相当な資金の投資を受けていることは有名な話。
その中国で、年明けからテスラ車の販売が急激に落ち込むという事態が発生しています。
モデル3では、加速の問題、充電後の車両異常などが相次いでおり、中国当局からもかなり
厳しい指導をうけているといいます。
こうしたテスラ車の問題は、中国で生産したもので起きているのか。米国生産のもので起きているのかは明確になってはいません。アッセンブリで生産すること自体は決して難しくない電気自動車でも、リチウムイオンバッテリーの扱いをぞんざいにすれば事故が起きるのはスマホなどのほかの商品と同様です。
このあたりのクリティカルな部分に、しっかり対応できていないのではないかという指摘も多く上がってきています。
このメルマガでも以前テスラ車のクオリティについて触れたことがありますが、最近では多くのクルマの部品メーカーは中国にあり、見かけは中国車でも日本車でもドイツ社でもほとんど変わらなくなっています。
表面上のクオリティは同じような部品メーカーから供給を受けているので当たり前と言えば
当たり前ですが、それでも組み立ての精度に関してはテスラ車は相当レベルが低く、リチウムイオンバッテリーを除けば、クルマ自体の組み立てレベルは東南アジアや中国本土のメーカーのクオリティと大して変わらないというかなり辛辣な評価も出てくるほど。
時価総額が世界最大の自動車メーカーとして、生産クオリティは時価総額に遠く及ばない現実があるのが実情となりはじめています。
「ビットコイン購入だ」「ドージコイン購入だ」と大騒ぎのマスク氏
イーロン・マスク氏はこうした結構危機的な状況には我関せずで、1月には「ビットコイン」のことを度々ツイートし、結果、2月8日にはテスラとしてビットコインを1,500億円程度購入したことを明らかにしました。
その後、イーロン・マスク信者の個人投資家が群がったことで、ビットコインは史上最高値を更新中です。
また「ドージコイン」についても積極的にツイートしており、売却したいと思っている人間には自分がサポートをするなどと言ってみて、明らかにその価格を煽っているかのような発言を繰り返しています。
イーロン・マスク氏は過去にもテスラ株の上昇廃止をほのめかして株価を吊り上げ、SECから大目玉を食らったことのある前科者。このままSECが放置しておくのかどうかが非常に気になるところです。
そしてなにより、イーロン・マスク氏ご託宣というだけで爆上げしているビットコインが、何かをきっかけに暴落することになれば、テスラの利益が吹っ飛びかねません。それだけに状況は相当心配で、浮かれてやりたい放題もほどほどにして欲しい時間帯に差し掛かっています。
ビットコインに関しては、どうやら企業業績には影響を与えないようにはしてあるようです。
しかし、株価の上昇時には増資をしてしっかり資金を貯めこむなど冷静な対応をしてきたはずのイーロン・マスク氏のここ数週間の行状は、あまりにもいただけないものがあります。