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学歴社会の勝ち組は令和で苦境に。中小企業に入った方が年収1000万円を狙いやすいワケ=俣野成敏

年収1,000万円超えを目指すための2つの方法

それでは「どうすれば年収1,000~1,500万円を得られるようになるのか?」についてですが、方法は主に2つあります。

1つ目は、「会社の中で上を目指す」こと。

これは、特に成長途中の中小企業に勤めている人にとっては、狙いやすいと思います。成長企業ならば、社内で新しいポストができたり、プロジェクトを任せられたりする機会も多いでしょう。

たとえば、私が現在ビジネスオーナーをしている会社で、私が右腕とも頼む男は、かつて何度も転職を繰り返していました。それが弊社に入社後は、マネジメントの才能を開花させ、今では私の後継者として年収を4倍に上げました。

今、中小零細企業に勤めている人が、今さら大企業の待遇を羨ましがっても仕方がありません。学歴社会で手に入るものは得られなかったと潔く自覚し、社会人として一念発起して、大逆転を狙うほうが賢明でしょう。

逆に大企業でうだつが上がらず、鳴かず飛ばずの人も、チャンスをつかめば、大成する可能性は大いにあります。

2つ目は、「副業で個人事業主を始める」こと。

この方法なら、勤め先が中小・大企業を問わず、誰でも取り組むことが可能です。特に「会社で役職を経験していない」「プロジェクトを任されたことがない」という人であっても、副業を通じて、経験を積むことができます。

もともとサラリーマンは職業柄、制度に翻弄されやすい一面があります。

たとえば最近、年金を受け取る年齢が後ろ倒しになってきていることは、あなたもご存じのことと思います。これまでであれば、65歳には定年退職して、年金生活に入ることができたのに、年金の支給開始が遅くなったことで、70歳まで働くことも視野に入り始めています。

今後、少子高齢化が進むことは確実であり、場合によってはもっと長い期間、働き続けなくてはならない可能性もあります。

待遇や年収だけでは解決できない「老後の2大リスク」に対処するには?

サラリーマンには、さらに別のリスクもあります。

これについては、事例をお話ししましょう。Sさんの事例です。

Sさんは有名大学を卒業し、大学院にも進学。その後、誰もが知る大手企業に就職し、順調にキャリアを積み重ねました。やがてSさんの年収は1,000万円を超え、サラリーマンの“勝ち組”に入りました。

しかし、55歳で役職定年となり、収入もダウン。今後、再雇用扱いになれば、さらなる収入ダウンは避けられない状況です。この収入減が1つ目のリスクです。

そして現在、役職を解かれ、時間を持て余したSさんは、読書と身体を鍛えることに時間を費やしているということです。これがサラリーマンを待つもう1つのリスク、すなわち退屈リスクです。

かつて、人間の寿命は今よりも短かったため、定年退職をしてから10~15年ほどで寿命が尽きる場合がほとんどでした。ところが、今の現役世代は、多くが90歳まで生きるという予測もありま
す。

私たちは、「長い老後をいかに生きるか?」という新たな問いを突きつけられているのです。

Next: 政府任せではリスクは消えない。給与所得以外の「収入の柱」が必要

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