耐え忍ぶべき時期に、なぜ五輪強行?
100年前のスペイン風邪の流行時、本邦ではこれがウイルス起因の病気であることさえわからないまま、国民はマスクをして人とできるだけ接触しないという、まさに足もとの状況と同じようなことをして耐え忍びました。
しかし結局は、45万人もの人が命を失う凄まじい結果を招くこととなりました。
ただ、それでもほぼ3年弱を経てこのウイルスは完全に自然消滅し、感染は決して永続的には続かないことは予めわかっている状況です。
まして様々なワクチンの接種が世界的に始まっているのですから、時間をかければ必ず感染を
鎮圧できる見通しが出るはずです。
それにも関わらず、なぜ菅政権はまだ感染真盛りの今年の夏に五輪を強硬開催しなくてはならないのでしょうか。
あの第一次世界大戦ですら、スペイン風邪の影響を受けて早めに終息することになったわけです
から、すでにコロナに完全に負けかかっているパンデミック敗戦国の日本が無理に無理を重ねて強硬開催することの意味は、いったいどこにあるのでしょうか。
今年の流行語大賞は「五輪終(ごりんじゅう)」で決定か
日本では死を迎える直前の時期を「ご臨終」と言いますが、今年に限ってはどうやら「五輪終」という言葉が流行語大賞に出てきてしまいそうなほど、状況はクリティカルです。
本当にこうした蛮行を現実のものにするのであれば、東京とその周辺に暮らす人たちは真剣に移住や疎開を考えなくてはならないのかもしれません。
五輪開催不能で菅政権瓦解ということをご自身が最もよくわかっているからこそ、菅首相は無理して実施したいのかも知れません。
しかし、国民の健康や安全を大きく損なってまで五輪強硬開催をしても、支持率が上がるわけなどないことを、もう一度よく考えていただきたいところです。